TSRPが第9回能代宇宙イベントに出場しました

東海大学学生ロケットプロジェクトが8月18日~26日、能代宇宙広場(秋田県能代市 浅内第三鉱さい堆積場)にて開催された第9回能代宇宙イベントに出場しました。

同 イベントは学生・社会人による日本最大規模のロケット打ち上げ及び自律ロボット制御のアマチュア大会で、秋田県能代市で毎年8月中旬に行われています。ハ イブリットロケットと呼ばれる爆発物を使用しない全く新しいタイプのロケット打ち上げや、缶サットと呼ばれる自律制御型のロボットを気球から落下させ目的 地を目指す競技などが行われます。参加する団体は秋田県外からも大勢訪れており、今年度も20を超える大学や団体が参加しました。

今回の イベントでは、H-31号機(※1)を海打実験、H-32号機(※2)を陸打実験にて打ち上げを行いました。両機ともに打上ランチャから離脱はしました が、パラシュートを開くことができず弾道落下をしました。25日の一般公開日では参加団体による展示活動を行い、同プロジェクトからも展示ブースを出し、 来賓をはじめ能代市民や他団体の方々に活動の説明を行いました。競技において優勝は逃しましたが、三菱重工業株式会社様より組織力を高く評価され”MHI 賞”を、また、能代市民の方を対象としたポスターセッションにて”日本航空宇宙学会北部支部賞”を受賞しました。

能代市民の方からは「市 内で若い方々の声が聞こえてとても嬉しい。地域活性化にもつながるのでまた来てほしい」という言葉を頂き、大会参加者は「能代市や他団体の方々にはとても お世話になりました。4回参加してきましたが、年を重ねるごとに打上げをしやすい環境が整ってきています」と感想を述べていました。

プロ ジェクトメンバーの坂野文菜さん(工学部航空宇宙学科3年次生)は「町の方々が温かく、有形無形にご支援をいただけたことが驚きでもあり、とても有り難 かったです。実験はパラシュートが放出されないトラブルがあったため、本来の目的を達成することはできず課題の残る結果となりました。しかし、次につなが るものが得られ良かったと思います。パラシュートの放出はロケットの基礎にあたるので、この原因を洗い出し、対策を立て次につなげていきたい」と語りまし た。

(※1)H-31号機の機体概要

ロケット名称 TSRP-H-31号機
全長 2126[mm]
直径 ø154[mm]
乾燥重量 13.02[kg]
使用エンジン THR-F006K


(※2)H-32号機の機体概要

ロケット名称 TSRP-H-32号機
全長 1800[mm]
直径 ø154 [mm]
乾燥重量 7.2[kg]
使用エンジン THR-F003J