「病院ボランティアの展望」をテーマにワ-クショップを開催しました

病院ボランティアプロジェクトが3月7日に伊勢原校舎で、「病院ボランティアの展望」と題したワークショップを開催しました。これは、医学部付属病院で病棟ボランティアを行っている本プロジェクトが、異なる視点や考えを持つ人々と交流し、よりよいボランティア活動につなげることを目的として昨年度から実施しているものです。2回目となる今回は、他のチャレンジプロジェクト参加学生やキャンパス周辺でボランティア活動をしている地域住民、ボランティアを受け入れている福祉施設の職員ら約40名が参加。健康科学部の妻鹿ふみ子教授の講演に続き、グループに分かれてディスカッションを行いました。

妻鹿教授は、「ボランティアの可能性」をテーマに基調講演。ボランティアの意味と意義を「自発性」「無償性」「社会性」の3つの観点から解説しました。また、ボランティア活動の限界として、命や生活の保障ができないことや継続が難しいことなどを挙げ、これを克服するために、ボランティアコーディネーターのサポートなどが必要であると説明。「ボランティアは無償だからこそ信頼を得られる。さまざまな知識や能力を持つ個人が、肩書きや組織にとらわれずにネットワークを広げることで、活動の可能性は無限に広がります」と語りました。

続いて行ったグループワークでは、学生がグループのファシリテーター(まとめ役)となって、「私のボランティア体験」「ボランティアにしかできないこと」の2つのテーマについてディスカッション。結果発表では、「病院でボランティアにしかできないことは、医師や看護師など病院のスタッフの手がまわらない雑務を引き受けること。患者さんのそばにいたり、話し相手になったりすることは”自分たちだからできる”と考えて活動を続けたい」などの意見が出されました。

今回、中心となってワークショップを企画・運営した猪野由佳理さん(教養学部3年次生)は、「病棟ボランティアを行う中で、患者さんへの対応について迷ったり悩んだりすることも多いのですが、さまざまな分野や世代の方と意見交換をすることで、新たな気持ちで取り組もうという勇気がわいてきました」とコメント。また、司会を努めた木原健さん(工学部1年次生)は、「ボランティアについて真剣に考える有意義な機会となりました。今日の学びを今後のプロジェクトの活動に生かしたい」と話していました。



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