3.11生活復興支援プロジェクトが大船渡市泊地区にて「結っ小屋」を建設しました

3.11生活復興支援プロジェクトが2月21日から4月19日にかけて岩手県大船渡市三陸町越喜来泊地区(以下泊地区)にて「結っ小屋」を建設しました。

東日本大震災の津波被害により公民館を失って泊地区において、本プロジェクトは高台の私有地において、移築を前提とした仮設公民館「どんぐりハウス」を設計・建設しました。「どんぐりハウス」はこれまで、復興に向けた地域の集会はもとより、ボランティアによるマッサージ会場や全国からの支援物資の備蓄庫として活用されてきましたが、7月には新公民館が完成したことから、撤去される運びとなっていました。しかし、「震災が起きて間もない頃に、どんぐりハウスという拠り所を作ってもらったことを無碍にしたくない」「何か困ったことがあったらどんぐりハウスに行くほど大事な存在だった」といった住民の熱意と本プロジェクトの復興に向けた構想に基づいて「どんぐりハウス」は、津波災害跡地の再生拠点として移築することが決まりました。

移築した場所は海への展望が良く、津波災害跡地を見渡す高台に位置しています。人と人とを結ぶ出会いの場になるようにという願いと、語尾に「っこ」と付けるこの地区の方言を合わせて「結っ小屋(ゆいっこや)」と名称を改めました。
プロジェクトメンバー26名と芝浦工業大学作山研究室2名を中心に作業を行い、土台の作業に6日、屋根などのユニットの取り付けに7日間、仕上げに8日間を要して「結っ小屋」は完成。
取り付け作業では地元の区役員、消防団の方々に手を貸していただき、婦人会や宿泊施設「とまり荘」の方々には毎日の昼食をご用意いただき沢山のご厚意を受けました。「結っ小屋」はこれから、地域住民の集会場としてだけでなく泊地区の魅力を発信する場所としても活用していく予定です。

プロジェクトメンバーの山本健人さん(工学部建築学科2年次生)は「これまでもフリーペーパーやリーフレットなどの広報媒体を作成してきましたが、限られた範囲での発信となりがちでした。泊地区の方々と接する中で、この取り組みをより広い範囲の人に発信してもらいたいと意見が出たため、できるだけ範囲を広げていきたい」と語りました。

3.11生活復興支援プロジェクト「結っ小屋」01(タイトル下).JPG

3.11生活復興支援プロジェクト「結っ小屋」02.JPG

3.11生活復興支援プロジェクト「結っ小屋」03.JPG

3.11生活復興支援プロジェクト「結っ小屋」04.JPG

3.11生活復興支援プロジェクト「結っ小屋」05.JPG