阿蘇は箱舟プロジェクトがオオルリシジミの「観察会」と「除草活動」を実施しました

阿蘇は箱舟プロジェクトが5月17日に熊本県阿蘇郡高森町にて、熊本県の特定希少野生動植物に指定されているオオルリシジミ(※)をはじめ、阿蘇の自然に生息する希少な動植物の「観察会」と生息環境を復元するための「除草活動」を実施。当日は湘南キャンパスのプロジェクトメンバーも加わり、総勢35名が参加しました。

「観測会」では、プロジェクトの新メンバーに対してオオルリシジミのオスとメスの見分け方などを教え、その他に、タマボウキ、オキナグサなど、貴重な植物等も観察しました。今回初めて参加したメンバーは「とてもきれいな蝶でした、実際に見ることができて嬉しい」と、その姿に感動し、何枚も写真に収めていました。

「除草活動」では大鎌、草刈り鎌、刈込鋏を用いて、外来植物であるセイタカアワダチソウを中心に除草し、希少な植物を刈り取らないように注意しながら約1haを除草しました。除草活動は毎年継続的に実施しており今年で3年目になります。1年目と比較して、セイタカアワダチソウは徐々に減少しており、オオルリシジミの食草であるクララの生息が目立つ、環境へと変化が生じています。

広報リーダーの玉川佳樹さん(農学研究科農学専攻修士課程 2年次生 )は「今年度もオオルリシジミを見ることが出来ました。毎年行っている除草活動ですが、年々オオルリシジミが生息しやすい環境になってきているように感じます。また、活動中にさまざまな生物出会うことができ、多くの種名を覚えることが出来ました。阿蘇でしかできないこの活動を続けることで、オオルリシジミが今よりももっと育ちやすい環境にしていきたいです」と語りました。

※オオルリシジミ・・・チョウ目シジミチョウ科に属する蝶の一種。環境庁レッドデータブックの絶滅危惧I類、熊本県の特定希少野生動物に指定され、阿蘇郡南阿蘇村では「村蝶」として保護活動が進められている。

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