ライトパワープロジェクトが5月の「テストフライト」を実施しました

ライトパワープロジェクト・人力飛行機チームが富士川滑空場(静岡県静岡市)で、5月14日に「第2回テストフライト」、21日・22日に「第3回テストフライト」を実施しました。本企画は、プロジェクトが製作した人力飛行機の性能の確認や、パイロットの操縦技術の向上を目的に毎年実施しています。

「第2回テストフライト」では、プロジェクトメンバー45名が参加しました。深夜より機体の組み立てを開始。日の出とともに試験を行い、飛行機が翼の強度やバランスを保ちながら、走行速度を上げることができるか確認しました。4月16日の「第1回テストフライト」の記録8.2m/秒を上回る、10.3m/秒まで速度を上げました。翌日の15日にもテストフライトを予定していましたが、機体が強い横風にあおられ、あえなく中止となりました。「第3回テストフライト」では、昇降(しょうこう)舵(だ)(※)とよばれる部分を操作し、機体を上昇させる試験をしました。はじめは、横風の影響を受けましたが、3度目で浮かせることに成功しました。今後は、飛行距離を伸ばしていくため、メンバーはプロペラや尾翼などの調整作業をしていきます。

初めてテストフライトに参加したプロジェクトメンバーの鈴木隼さん(工学部航空宇宙学科宇宙学専攻1年次生)は「初めて本物の組み立てられた機体を見て、想像以上の大きさにとても驚きました。機体をまっすぐに進めることはとても難しかったですが、飛行機が浮いた時の感動はひとしおでした。プロジェクトの一員として、これから知識や技術を磨いていきたい」と語りました。

フレーム班に所属するプロジェクトメンバーの丸島侑紀奈さん(工学部航空宇宙学科宇宙学専攻3年次生)は「私の担当するフレーム部分は、パイロットの命を預かる大黒柱と言うべきパーツです。着陸時におけるパイロットへの衝撃など、不安を抱えながら今回のテストフライトに臨みました。機体が浮いたことで、これまでの努力が報われた気持ちになりました。今後も、安全面を第一に、より良い記録を出せる飛行機を作り上げたい」と語りました。

※昇降舵・・・尾翼に対して水平方向に備わっている部品。機体の左右軸を中心とした動きを制御し、機体を上向き、下向きに調整するために使う。エレベーターとも呼ばれる。

テストフライトの様子を以下リンクよりご覧いただけます

https://www.youtube.com/watch?v=bnIpfLSHqP8

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