TSRPが能代宇宙イベントでロケットの海打ちに成功しました

東海大学チャレンジセンター・東海大学学生ロケットプロジェクト(TSRP)が、8月16日から22日まで秋田県能代市で開催された「第14回能TSRP能代宇宙イベント.jpg代宇宙イベント」に参加。ハイブリッドロケット「H-49」(全長2.38m、最大直径15.4cm、重さ14㎏)を海上に向かって打ち上げる「海打ち」に成功し、到達高度1513.2mを記録しました。本イベントは、日本最大規模の学生、社会人によるロケット打ち上げおよび自律ロボット制御のアマチュア大会で、爆発物を使わないハイブリットロケットの打ち上げや、「缶サット」と呼ばれる自立制御型のロボットが気球から落下され目的地を目指す競技などが行われます。

TSRPは毎年、プロジェクトメンバーが制作するハイブリッドロケットを使った「陸打ち」と「海打ち」の両部門に参戦しています。今回は陸打ちにハイブリッドロケット「H-48」、海打ちにハイブリッドロケット「H-49」で挑みました。19日の陸打ちでは酸化剤の充填時にトラブルが発生し、打ち上げを断念。21日に予定されていた海打ちは台風の影響で延期となりましたが、23日の午前6時20分ごろに発射し安定した軌道で上昇すると、高度1513.2mまで到達しました。また、打ち上げの成功や当日のオペレーションなどが評価され、TSRPは参加した5団体の中から「MHIアワード2018最優秀賞」に選出されました。

プロジェクトリーダーの根子隆誠さん(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻4年次生)は、「『H-49』が飛んだ瞬間は達成感で胸がいっぱいでした。この機体にはテレメータ(飛行中の位置や高度などのデータを計測し、地上に送信するシステム)を搭載し、実証実験を兼ねていて、そちらもデータの受信などに成功しました。陸打ちの失敗や台風による延期などトラブルもありましたが、プロジェクトメンバー全員の『絶対にロケットを飛ばしたい』という熱い気持ちが成功につながったのだと思います」と振り返りました。

また、本イベントでは、会場となる能代市の市民に宇宙工学の理解促進やイベントへの参加を促すことを目的とした「第14回能代宇宙イベント市民ポスター展」が同時開催され、ハイブリッドロケットの打ち上げ実験や缶サット競技などに参加した約30団体の中から、市民投票によりTSRPが最優秀賞に選ばれました。陸と海で打ち上げる2機をそれぞれ目立たせるポスターは根子さんがデザインしたもので、「最優秀賞に選んでもらえてとてもうれしかったです。投票してくださった能代市民の皆さんに感謝したい」と笑顔で語りました。

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