秦野市の小学校でスチューデントアチーブメントセンターの二ノ宮リム准教授がワークショップ実施しました

スチューデントアチーブメントセンターの二ノ宮リムさち准教授が6月20日と7月7日に、秦野市立堀川小学校と秦野市立大根小学校で、ワークショップを実施しました。秦野市が幼稚園や保育園、小学校などを対象に実践的な環境教育・学習の場を提供することを目的に民間企業や環境団体らの協力を得て展開している「はだのエコスクール」の取り組みとして実施されたものです。SDGsやESD(Education for Sustainable Development=持続可能な開発のための教育)を専門に研究する二ノ宮リム准教授に両校から授業の依頼がありました。堀川小学校は対面、大根小学校はオンラインと対面を併用する形で実施しました。

両校とも、小学6年生を対象に二ノ宮リム准教授は「SDGs(持続可能な開発目標)ってなんだろう?」と題したワークショップを実施。はじめにSDGsは何を目的として作られた目標なのか分かりやすく説明した後、児童たちは4人のグループに分かれて、30年後に「あってほしいもの・残っていてほしいもの」「なくなっていてほしいもの」を考え、付箋に書き出しました。「あってほしいもの・残っていてほしいもの」には「平和」「森」「きれいな海」などが挙がり、「なくなっていてほしいもの」には「戦争」「病気」「マスクのいらない世界」といった意見が出ました。続いて、それぞれのグループで出た意見をSDGsの17の目標ごとに整理。意見がSDGsの目標に当てはまらない場合は、グループ内でオリジナルの目標を考えるとともに、ロゴのイラストも制作しました。その後は、出た意見の中で自分が1番重要だと思うものを選び、グループ内でその理由について発表しました。

講演の最後には、二ノ宮リム准教授が持続可能な社会づくりについて説明。「1人の強いリーダーがいても持続可能な社会をつくることはできません。『自分ひとりの行動では社会を変えられない』と思ってしまうこともありますが、社会は一人ひとりの力が集まることで変わります。自分が大切だと思うことから、一緒に取り組んでいきましょう」とメッセージを送りました。児童からは「いろいろな問題があったので大人になるまでに1つでも多く解決したい」「SDGsの大切さをあらためて知ることができた」といった感想が聞かれました。

大根小学校の長谷川祐子教諭は、「生徒たちは二ノ宮リム先生の話を熱心に聞き、グループワークに黙々と考えながら取り組んでいました。ワークショップを通して、SDGsへの関心がより高まったのではないかと思います」と話し、秦野市環境共生課の職員は「講演ではなく自ら考えるワークショップを行ったことで、子どもならではの視点や発想を見ることができました。社会問題を自分事として捉えたことで、自分たちに何ができるのか考えるきっかけになってくれたのでは」と語りました。