2019年10月07日 大会に向けてのチームの取り組みや、現地の様子をご紹介します。

世界最大級のソーラーカーレース「2019ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」(BWSC)で4大会ぶりの世界一奪還を目指すソーラーカーチームは、9月25日に先発隊が日本を出発。翌26日にメルボルンで空輸したマシン「2019年型Tokai Challenger」を受け取ると、ゴールとなるアデレードからスタートのダーウィンまで逆走してコースの状態を確認しました。後発隊も10月1日に日本を離れ、2日にはメンバーがダーウィンに集結。市内のガレージを拠点にマシンやサポートカーの整備を開始したほか、4日は公道での試験走行のための車検をパスし、6日に指定のコースでテストを行うなど順調にスケジュールを消化してきました。

翌日に公式車検を控えた7日は、予選の会場でもあるヒドゥン・バレー・サーキットのピットでマシンの整備を進めました。チームマネージャー(学生リーダー)の武藤創さん(工学部動力機械工学科4年次生)は、「今年のチームはマシンの仕上がりが早いこともあり、公道での走行も大きな問題なく終えることができました。チームメンバーの健康状態はもとより、雰囲気もよく、レースに向けてさらにいい状態を目指すことができています。車検は何度受けても不安なものですが、必要な書類に不足のないようしっかりと準備して臨みます」と話します。また、マシンの整備を担当する機械班リーダーでドライバーも兼務する小野田樹晃さん(同3年次生)は、「BWSCでのドライビングは初めてですが、9月初旬に行った秋田県大潟村でのテストでも相当な距離を乗り込んできたので不安はありません。車検でも英語でしっかりと対応しなくてはならないので、できる範囲で答えていければ」と充実した表情で語りました。

また、車検ではマシンの前を走る先導車やマシンの直後を走りチーム運営の要となる司令車も対象となるため、こちらも警光灯の取り付けなどを急ピッチで進めています。サポートカー整備と広報を務める北村拓也さん(同)は、「準備不足もあり完成が遅れてしまっていますが、メンバー同士で手助けしながら総動員で整備を進めています。マシン運搬用のトラックも含めて6台あるサポートカーは、レースを進めるには必要不可欠。ミスがないように気を付けながら間に合わせます」と力を込めました。

夕方にはイタリアのソーラーカーチームで監督を務め、大会ボランティアとして参加しているジュイセッペ・コイア氏らがチームを訪問。コイア氏がイタリアから運んだパスタで学生たちを激励すると、学生たちも炊事担当の那須順敬さん(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻4年次生)を中心に茶そばでお返しして交流を深めました。コイア氏は、「東海大はイノベーションを生み出し、次世代の若者たちのために強い力を発揮する、私にとっても特別なチームです。友情にあふれた東海大の皆さんのために料理を作ったことを非常に光栄に思っています」と語りました。