2019年10月08日 公式車検に臨みました

10月13日(日)に開幕する「2019ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」(BWSC)に向けて、ソーラーカーチームは8日にレース出場の可否を左右する公式車検に臨みました。この車検は、マシンの安全性や大会規定に合致しているかどうかといった項目がチェックされ、レース出場の最終的な判断が下される重要な過程の一つです。今大会では7日から実施されており、チームは2日目の本日に検査を受けました。

メンバーたちは午前中、予選会場であるダーウィン市内のヒドゥン・バレー・サーキットでマシンの整備などに取り組んだ後、午後1時の開始に合わせて会場となるダーウィン・コンベンションセンターのホールにマシンを搬入。大会ステッカーの位置をはじめ車体サイズ、構造や強度、ウインカーやホーンといった安全装置、電気回路、バッテリーと順番に設けられたブースでチェックを受けていきました。また、ドライバー登録者の体重測定や緊急時の脱出テストなども実施しました。

マシンはほぼすべての項目で合格。電気班の清水祐輝さん(大学院工学研究科電気電子工学専攻1年次生)は、「バッテリーについては、自分が考えた保護回路が認められてほっとしました」と安堵の表情を見せました。しかし、ドライバーの周辺に空間が確保されていることを証明するための測定器具が東海大チームのマシンとサイズが合わなかったため、器具を自作して後日に安全性を証明するよう求められたほか、シートベルトに関する書類の提出やコックピットの開閉方法をマシン上に表示する必要があると指摘されたため、翌日に再車検を受けることになりました。

福田紘大監督(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻准教授)は、「近年のBWSCの車検は安全性を鑑み、各項目のチェックが厳しくなっているほか、書類提出などでもこちらの予想外の要求があるなど、臨機応変な対応が求められます。いくつか再検査の項目はありましたが、大きな部分ではおおむね合格し安心しました。翌日の再検査を確実にクリアし、路上やサーキットでのテスト走行へと進めていきたい」と話します。また、マシンの設計を担当した福田純一郎さん(大学院工学研究科電気電子工学専攻1年次生)は、「キャノピーとドライバーの間の空間確保は安全性を確保するために厳密に規定されています。これから測定器具の製作に入り、明日の再車検に間に合わせます」と作業を続けました。