2019年10月16日 3番手に浮上し、明日のさらなるポジションアップを狙います

レース3日目を2025km地点にあるロードハウスのキャドニー・ホームステッドまで到達し、5番手で終えた東海大学ソーラーカーチームは10月16日午前8時、特別アドバイザーのシッド・ビッカナーバーさん(NASA ジェット推進研究所)をファーストドライバーに同地点から再スタートを切りました。強い横風にあおられる中、慎重に速度を調整しながらTokai Challengerは前進を続けます。途中、スタートから約2150km地点で一つ前を行っていたドイツ・アーヘン大学の「Team Sonnenwagen Aachen e.V」が風速が毎秒15mを超える強い横風のためコースアウト。さらに初日からトップを走っていたオランダ・トゥエンテ大学の「Solar Team Twente」も約2160km地点でこちらも強風の影響でコースアウトしていたため、東海大チームは3番手に浮上します。そのまま第7コントロールポイント(CP)のクッバーピディーに到着しました。

クッバーピディーでドライバーを学生メンバーの小野田樹晃さん(工学部動力機械工学科3年次生)に交代。大会側がTwenteとAachenのコースアウトを受けて時速80kmの速度制限をかける中で順調に走行を続けます。「普段と違って上り坂でも下り坂でも同じ速度が求められる状況でした。少しぶれることもありましたが、おおむねキープできたと思います」と小野田さん。12時25分には制限が解除され、約90kmまで加速。上位を走る2番手のベルギー「Agoria Solar Team」(元Punch Powertrain Solar Team)と、トップのオランダ・デルフト工科大学の「Vattenfall Solar team」(元Nuon Solar Team)を追います。第8CPグレンダンボでは、Agoriaとは27分差、Vattenfallと約51分差と迫りました。

チームはここから佐川耕平総監督(工学部電気電子工学科助教)がドライバーを務めてレースを進めます。好天に恵まれる一方、終始強い風が吹く難しい展開となりますが、横風に強いTokai Challengerの特性を生かし、時速100km前後で巡航。走行終了時刻の午後5時を超えて10分までの走行が認められるオーバータイムのうち9分を使い、午後5時9分に第9CPのポートオーガスタまで到達しました。Agoriaとは約18分差、Vattenfallとは約26分差となっています。学生たちは、「逆転できない差ではないので、それぞれの役割を果たして一つでも上の順位を目指したい」と充電や最後の整備作業に臨みました。

レース運営の指揮を執る木村英樹監督(工学部電気電子工学科教授)は、「ポートオーガスタの手前にキャンプを張るよりも、情報収集をはじめ、充電や整備などの作業の面で有利になるほか、効率性を高めるためにも、上位チームが到着しているCPにたどり着きたかった。途中、踏切で貨物列車の通過待ちに遭うなど間に合わなくなる可能性もありましたが、これまでの経験も踏まえて判断を揺るがすことなくポートオーガスタを目指しました。ポートオーガスタとアデレード間は雲が出やすいので、気象面も考慮して明日の展開を考えていきたい」と語りました。また、佐川総監督は、「指令車の木村監督の適切なエネルギーマネジメントもあり、上位2チームの背中が見える位置までポジションを上げることができました。明日はさらにペースを速めて、チャンスがあれば積極的に順位を上げていきたい」と意気込んでいます。

明日は午前8時9分からのスタートとなり、CPでの義務停車30分の後、ゴールのアデレードを目指します。

現在2位で走行中です。

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