東海大学出身の企業経営者が集う「第43回欅の会 東海大学経営者クラブ」の例会が7月29日に、東京・ベルサール六本木で開かれました。同会では例年、会員相互の親睦を温めるとともに、母校との連携強化に向けた機会として例会を開いており、本学キャンパスライフセンターキャリア担当が運営をサポートしています。今回は、会員38名と本学から松前義昭総長・理事長、木村英樹学長、キャンパスライフセンターキャリア担当の成川忠之部長(経営学部教授)ら教職員約20名が出席。欅の会の髙見澤和夫会長(高見沢サイバネティックス代表取締役社長)による講演などが行われました。

当日は、はじめに欅の会の飯田和信副会長(飯田通商株式会社取締役会長CEO)の紹介で新入会員のあいさつが行われ、続けて髙見澤会長が登壇。「この世の中に『必要不可欠な会社』を目指して」をテーマに、まず高見沢サイバネティックスの企業理念を説明するとともに、駅やオフィスビルの施設をはじめ、地震計測、銀行のATMに内蔵される装置、駐車場精算機などの保守、工事、運営管理、アフターフォローといった社会インフラを支える多様な事業について説明しました。さらに上場企業としての責任に触れつつ、社長就任後に取り組んだ駐輪場設備や、駅のホームドア設置といった新しいビジネス開発、本学陸上競技部駅伝チームの両角速駅伝監督(スポーツプロモーションセンター教授)からの要請を受け木村学長や工学部の佐川耕平准教授らと取り組んだ陸上競技場への電子ペーサー常設に向けた共同研究開発の成果を披露。「社内に新製品開発提案制度を設け、毎月全社員からアイデアを募ってきました。これからも技術は専門家のものではなく、多くの人に利用されてこそ技術であるの信念で取り組んでいきます」とまとめました。質疑応答では、「新製品を開発する理念をいかに社員に浸透させていますか?」「経営面で重要となる幹部社員育成のポイントは?」など多数の質問が挙がり、髙見澤会長が一つひとつ丁寧に回答しました。
続けて、濱本和彦副学長(教育担当)が登壇。本学が昨年度に科学技術振興機構の「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」における令和7年度新規プロジェクトに採択を受けた「東海大学のスケールメリットと総合力を活かした基礎支援と特色ある人財育成プログラム(Tokai-SPRING SACRA=Supporting Aspirational Career development and Research Activities)」についてその概要を紹介し、「『Tokai-SPRING SACRA』では、産業界を問わず世界規模で活躍できる多様な人材創出の場となることを目指しており、企業や同窓生など校友との連携も積極的に進めていく考えです。欅の会の皆さまにも大学院生のインターンシップ受け入れなどでご協力をお願いできれば」と呼びかけました。終了後には成川部長があいさつし、参加者への謝辞と共に学生への就職サポートの現状について紹介しました。