【学生・保護者の皆様へ】学費(授業料・施設設備費等)に関するお知らせ

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 平素より本学の運営並びに教育研究活動にご理解を賜り、厚くお礼を申し上げます。

本学では新型コロナウイルス感染症の拡大予防のため、春学期は学内入構制限の上、全面的に遠隔授業を実施いたしました。この間、学生・大学院生の皆様の健康を守ることと質の高い学修・研究環境の提供を両立させるため、本学教職員一同努力してきたところです。慣れない環境のもとで授業を受講される学生の皆さんはもとより、それを支える保護者の皆様にも多大なるご協力をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。
さて、7月20日に本学オフィシャルサイトでご案内いたしましたが、来る秋学期の授業運営は、キャンパスへの入構制限を緩和し、入構時の検温その他の感染症予防対策を講じたうえで、遠隔授業と対面授業を併せて実施すべく準備を進めています。昨今、保護者の皆様から、秋学期の学費(授業料・施設設備費等、以下「学費」)に関して、さまざまなご意見をお寄せいただいていますので、以下に本学の考えをお示しいたします。
大学の学費は、学部は4年、修士は2年、博士は3年間でそれぞれの学位を取得するための教育の総額を在籍年数で等分して納付いただいております。ゆえに、感染症拡大防止を目的として、さまざまな形態での授業を実施しても、学費が上下変動するものではありません。

また、施設設備費ですが、これは即時的な設備利用の対価だけではないことをご理解いただきたいと存じます。キャンパスの施設・設備は、本学で学んだ先輩方からの費用負担によって築かれたものです。その意味では、現在、皆さんに納めていただいている施設設備費は、未来の学生である後輩たちの学びの場の形成に資するものと言えます。換言しますと、何年度の入学生にどの建物・設備の費用を負担いただくという趣旨で徴収している費用ではありません。

コロナ禍における新しい日常(ニューノーマル)での教育・研究環境を提供するため、本学では当初予算に計上していなかったさまざまな施策を進めています。その例として、従来に加えて、秋学期の授業運営がより円滑に実施できるように、インターネットを利用した新しい授業支援システム(LMS)を導入し、システムにアクセスできる回線数を大幅に増強しました。また、キャンパスへの入構制限で物理的に図書館を利用いただけませんでしたが、学術研究図書及びキャンパス外からも閲覧可能な電子図書を大量に導入しました。秋学期に対面授業でキャンパスに入構した学生の皆さんが、遠隔授業を受講することも想定されることから、学内Wi-Fi環境の増強も行っております。そうした追加的費用を上乗せして徴収しないのが、大学の学費の仕組みであることをご理解いただければ幸いです。
現在各キャンパスでは、十分な感染症対策を施したうえで、集中講義及び一部の課外活動を再開しております。キャンパスの図書館、コンピュータ実習室、食堂などの施設も利用できるように順次進めているところです。

新型コロナウイルス感染症は未だ終息の目途が立っておりませんが、本学は学生・教職員の健康と安全を第一に考え、教育・研究環境の質を確保して参る所存です。

是非ともご理解を賜りますようお願い申し上げます。

2020年9月9日

学長 山 田 清 志