第80回建学記念式典を挙行しました

学校法人東海大学建学80周年記念式典を、建学記念日にあたる11月1日に湘南校舎2号館大ホールで挙行しました。今回の式典は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から規模を縮小し、松前義昭理事長をはじめとする学校法人東海大学の役員や、一部の教職員及びご来賓が出席しました。式典の様子は、1日午後4時30分から14日までオンラインで教職員等に対し限定配信しています。

開式にあたって松前義昭理事長が、学園関係者への謝辞とともに創立者・松前重義の生涯をはじめ、東海大学の源流となった望星学塾の開設と建学の歴史を振り返りました。続けて、「私学にとって重要なのは、変えてよいものと変えてはならないものがあります。変えてはならないものは建学の精神であり、教育の理念であります。変えてよいもの、変えなくてはならないものは、時代の変遷に伴う教育のタスクでありプロセスであります。本学園では2017年の建学75周年の際に、100周年に向けた総合戦略として『学園マスタープラン』を策定し、ブランドメッセージとして『Think Ahead, Act for Humanity』を掲げました。それから5年が経過し、建学100周年に向けた5期のうち、最初の中期第1期が終了しました。今年度から第2期に入ります。引き続き、学園の資源を最大限に活かしてその使命を果たすために、創立者・松前重義の情熱と理想を胸に、学園マスタープランを羅針盤として、皆さまとともに着実な活動と検証、フィードバックを続けてまいります」と語りました。

式中では、教職員の永年勤続者表彰を実施し、勤続30年95名、勤続20年117名、合計212名を代表して、勤続20年の渡辺雅彦医学部付属病院病院長(医学部教授)が松前理事長から表彰状を授与され、勤続30年の岡本智伸農学部長が代表謝辞を述べました。岡本学部長は、自らの教員としての歩みと大学の教育施策の変遷、2016年4月に発生した熊本地震による農学部の被害と来年4月に向けて建設が進む阿蘇くまもと臨空校舎について語り、「農学部の教育理念を体現できる環境が整い、混沌とする現代社会に最も必要とされる創立者の理念の下で教育を展開してまいります」と述べました。続いて、来賓の高橋昌和秦野市長が祝辞を寄せられ、「東海大学と秦野市は1983年の事業提携以来、地域社会の発展や学術研究の振興に向け、さまざまな連携協力を展開してきました。皆さまにはぜひ秦野市全体をキャンパスとしてとらえ、その魅力に触れながら活用してもらいたい」と呼びかけました。

祝電披露に続いて、学生を代表して湘南キャンパスで開催中の第68回建学祭実行委員会の委員長を務める宮田元太朗さん(工学部4年次生)が登壇。「3年ぶりに対面で開催できたのは、学園関係者、保護者、近隣住民、学生の皆さまのご理解とご協力があってのことと深く感謝しています。今回のテーマである『BOOST』には、高める、引き上げるという意味があります。建学祭は学生たちが日ごろの成果を発表できる大切な機会であり、今回の建学祭にはコロナ禍で損なわれてしまった学生たちの活気を取り戻し、高めるだけでなく、さまざまな企画を通して来場していただいた皆さまの気持ちを引き上げる力があると考えています」と述べました。

さらに、湘南校舎の吹奏楽研究会による記念演奏では、同研究会の創立60周年を記念して作曲された『FESTINA LENTE』(樽屋雅徳作曲)と『組曲「惑星」より木星』(ホルスト作曲)を演奏し、式典に花を添えました。閉式の辞には髙野二郎副総長が登壇。「本学は80年以上にわたって、苦難と発展の歴史を歩んでまいりました。その間に社会にも貢献してまいりました。いま社会からは人材育成のための教育、大きな研究に期待が寄せられています。学園は、学生、生徒、教職員、役員が一体となってこれに応えていかなくてはなりません」と語りました。