大学認証評価をテーマに「FD・SD研修会」を開催しました

東海大学では11月16日にオンラインで、2022年度第1回「FD・SD研修会」を開催しました。本学は学校教育法に基づき、24年度に大学基準協会による認証評価を受審します。認証評価は、すべての大学や短期大学、高等専門学校が教育研究水準の向上に向けて、組織運営や施設設備の総合的な状況などについて文部科学省から認証を受けた評価機関による評価を受ける制度で、7年以内ごとに1度の受審が義務付けられています。今回の研修会は公益財団法人大学基準協会事務局長の工藤潤氏を招き、定められた認証基準を正しく理解するとともに、教育・研究・経営の質向上につなげようと実施したものです。

当日は、約200名の教職員が参加。開会にあたり山田清志学長が、「24年度の認証評価受審に向けて、来年度から学内での自己点検・評価報告書を作成します。本日はそれに先立ち、工藤事務局長から認証基準や留意点についてお話しいただきますので、ぜひ参考にして各部署のさらなる質向上につなげてください」とあいさつしました。続いて、工藤氏が文科省と大学、評価機関の関係を図で示しながら、大学評価の必要性と歴史を説明。現在の認証評価の特徴である「理念・目的の実現に向けた取り組み評価」や「内部質保証システムの有効性に着目した評価」について解説しました。「内部質保証は大学認証基準で、『PDCAサイクル等を適切に機能させることによって、質向上を図り、教育、学習等が適切な水準にあることを大学自らの責任で説明し証明していく学内の恒常的・継続的プロセスのこと』と定められています。内部質保証システムを運用するためには、学生の学修成果を向上させたいという教職員の願いを共有することが出発点になります。学部・研究科等でもディプロマポリシーに沿った教学マネジメントとガバナンスを確立することが肝要です。これらを進める上でも全学的なロジックや大学独自のストーリーとのひもづけが重要で、教員組織や事務組織を活性化し、教育におけるイノベーションを促進していることも求められます」と説明しました。

閉会のあいさつでは、本学大学評価審議会の川上哲太朗委員長(学長補佐・教育評価担当)が「本学では24年度の認証評価受審に向けて、4年ほど前からさまざまな施策を導入してまいりましたが、認証評価への適合をゴールとはせず、さらに学生の学習成果向上をテーマに設定していました。本日の講演を聞き、この考えに間違いがなかったと再認識いたしました。今後も教職員一丸となって、よりよい教育・研究環境の整備に尽力していきます」と話しました。