危機管理ガイド

■地震災害に備えて
 ▽備えあれば、憂いなし!
 地震は、台風や大雨などのように「予測できる自然現象」ではありません。予告なしに、突然やってきます。しかし、昔から「備えあれば、憂いなし」と言うように、日頃から地震対策に関心を持つことで、被害を最小限にとどめることが可能です。避難場所や消火器の確認、また、心の準備などがそれにあたります。
 

●校舎配置図と避難経路の確認
各キャンパスの避難経路は「キャンパスガイドブック」などでも確認できます。

 湘南校舎
 代々木校舎
 高輪校舎
 清水校舎
 伊勢原校舎
 熊本校舎・阿蘇実習フィールド
 札幌校舎

 ★火災発生時に備えて、消火器、懐中電灯の場所と使用方法を知っておく。
 ★避難場所・避難経路の確認、非常用品の準備。
 ★応急用具の確認、及び応急手当の方法を身につけておく。
 ★イメージトレーニング、題して「避難場所への道」を習慣づけておく。
 ★通路の確保(廊下などに什器類は置かない)。
 ★防火扉や非常口の位置を確認し、付近に物を置かないこと。

 ★ 安否確認/ 家族や友人と「いざというとき」の連絡方法や避難場所について話し合っておく。
 ★電話の災害用伝言板
 171(災害用伝言ダイヤル)の利用や、「携帯電話各社の災害用伝言板サービス」などがあります。事前に確認しておくと便利です。詳細は携帯電話各社のホームページなどで調べることができます。
 ●安否確認の三角連絡ルート『被災地(学生本人)↔中継地(遠方の親戚・知人)↔自宅(家族)↔』を決めておくと役立ちます。
 ● 地震発生現場(被災地)付近では電話がつながりづらくなりますが、全く別のルートではつながるケースもあります。
遠方の親戚や知人を共通の「安全確認の連絡先」にしておくと安心です。

■災害時の安否確認について『安否確認システム』
 災害時における情報伝達・情報収集を行うシステムです。震度6弱以上の地震発生時、昼夜休日を問わず大学から安否確認のメッセージが送信されます。安否情報の確認を行うため、必ず回答をお願いします。
 ▽初期設定方法
 1.スマホアプリのインストール方法
 「App Store」(iOS) 又は「Playストア」(Android)から「安否確認アプリ」を検索してインストールしてください。
 2.スマホアプリの設定方法
 インストール後、アプリを起動すると初期設定画面が表示されます。各項目を入力後、「設定」をタップします。
 ※ 確認メッセージや完了メッセージが表示された場合、「はい」や「OK」をタップします。
 ▽キャンパスライフエンジンへのメールアドレス登録設定
 キャンパスライフエンジンの学生メニュー「メッセージ転送設定」をクリックし、「アドレス1」又は「アドレス2」に自分のメールアドレスを入力します。
 ※「アドレス1」と「アドレス2」は安否確認システムに登録されます。
 ▽メール・スマホアプリの回答方法
 安否確認のメッセージが届いた場合には、下記のいずれかの方法で回答してください。
 1.スマホアプリでの回答方法(受信メッセージから回答)
 安否確認のメッセージを受信すると、左の画面が表示されます。画面の指示に従い、「はい」や「OK」をタップします。
 2.スマホアプリでの回答方法(安否確認アプリから回答)
 「安否確認アプリ」を起動して、画面の指示に従い、「はい」や「OK」をタップします。
 3.スマホアプリを使用しない回答方法(メールから回答)
 安否確認システムからキャンパスライフエンジンで登録したメールアドレスへメールが届きます。届いたメール本文を読んで、該当する数字のみ連続で(例 1: 安全/Safe, 5: 学内/On Campus の場合、15)と返信します。

 ☑check 災害時に誰でも使える無料Wi-Fi『00000JAPAN』
 地震などの大規模災害が起こったとき、携帯電話ネットワークに頼らず安否確認や情報収集ができるよう、被災地域の人々のために無料開放されている公衆無線LANサービス(公衆Wi-Fi)「00000JAPAN」があります。

 ○ファイブゼロジャパン

■火災や爆発
 ▽実験室や研究室では、特に注意すること!
 実験室や研究室では、火災や爆発などの発生が予想されます。安全に避難できるように日頃から次のことに留意してください。
 ❶消火器の位置を確認しておく。
 ❷薬品棚・実験台など室内は常に整理し、転倒予防・落下防止策を施し、化学薬品・発火物の接触・破損・引火が生じないうようにする。
 ❸廊下やドア付近には物を置かない。
 ❹キャビネット・ガスボンベや機械類の転倒防止対策をし、ロッカーや書棚の上など高い所には物を置かない。
 ❺電気のタコ足配線は危険。
 ❻懐中電灯を準備しておく。
 ▽実験での引火、機器類の転倒・薬品による発火事故、火災が起きたら!
 地震発生時に限らず、薬品類などにより火災や爆発事故がおこったときは、まず、身の安全を考え、次のことに留意しながら速やかに避難してください。
 ★化学薬品による火災・引火!
 化学薬品などにより火災が発生したら、大きな声で「火事だ」と周りに知らせ、身の安全をはかりながら消火器などで初期消火をしてください(無理なら避難)。
 ★煙・薬品は吸わないこと!
 火災で一番恐いのは煙です。煙や有毒ガスなどから身を守るために、ハンカチなどを口に当てて、身を低くかがめて避難してください。
 ▽日頃の備え
 災害はいつどこで起こるかわかりません。突発的な地震災害時に備えるため、日常生活でも特に次のことに留意して、個別に「危機管理」をしておいてください。
 ★住居付近の避難路・避難先の確認。
 ★下宿先での消火器や非常用品・懐中電灯の位置の確認。
 ★負傷したり避難の妨害とならないよう、実験室・研究室・自分の部屋などの整理整頓。
 ★機器・家具類の転倒防止対策をする。高い所へ物を置かない。
 ★アパート・下宿の管理人や隣人などと、普段から交流を持っておく。
 ★防災訓練や救急処置の講習会などには積極的に参加する。

■地震が起きたら
 ▽『地震発生時』グラッときたら…大きな揺れは10秒間!
 「安全な場所へ避難が最優先」。理屈では解っていても、いざグラッと大規模な揺れが来た時、「考えていたような行動がとれなかった」と被災者はよく言います。災害時とは、それほど気持ちが動転してしまうものです。そこで、幾つかの安全対策を想定して、日頃から自衛
のための手段をいつも心がけていることが大切です。
 ※大きな地震でも、大きな揺れは10秒程度だと言われています。まず、頭を守り、揺れが落ち着くまで、机の下などその場で身の安全を確保し、そして、揺れが落ち着いてから、安全な場所に避難してください。
「グラッ!」ときたら、その時
 ★まず、頭を守る(本やカバンなどで頭をガードする)!
 ★落下物(蛍光灯・天井など)から身を守るため、机の下などにもぐる!
 ★窓ガラスの飛散に、特に注意!
 ★ガス栓を締め、コンセントからプラグを抜くなどして火元をシャットアウトする!
 ★ドア付近の人はドアを開け、出口を確保!
 ★かわらや壁の一部など落下物の可能性があるので注意!
 ★あわてて外に飛び出さない!

 ▽地震沈静化直後
 まず、大きな地震の後には、必ず余震があると考えてください。教室など建物の中にいる時は、建物に危険がない限り外に出ないでください。屋外避難をする時は、教職員が誘導しますので指示に従ってください。また、屋外にいる時は、落下物や飛来物のない安全な場所に避難してください。
余震は数回に亘って襲って来ると思ってください。先の東日本大震災においても、避難の途中、余震による崩壊物などの下敷きで被害に遭った人たちも少なくないと聞きます。「慎重に、そして迅速に」を心がけてください。
 ★避難には必ず階段を使用する(エレベータは閉じ込められることが想定されるので、絶対に使用しない)。
 ★忘れ物などに気付いても絶対引き返したりしない。
 ★教職員の指示に従い冷静に行動する。
 ★出口は人が殺到するので、落ち着いて避難する(人を押しのけたり、押し合うなどしない)。
 ★頭をガードし、足もとに散乱したガラスや床・壁面の亀裂などに注意する。
 ★負傷者や身体が不自由な方をサポートする。

■避難場所での対応
 ▽湘南校舎の避難場所
 総合グランド、野球場、陸上競技場が一次避難場所となっています。
 ●冷静な対応をとる
 大学には緊急用具(自家発電機、照明器具、簡易トイレなど)や水、食糧、医療品などの備蓄はありますが、地震の規模や状況によっては十分とは考えないでください。教職員からの情報・指示をよく聞き、冷静な対応をとってください。デマに惑わされ、パニックを起こすことがないように落ち着いて行動してください。
 ●教職員の指示に従う
 地震の規模によって、避難場所での状況は大きく変わると思ってください。炎天下であったり、厳冬下であったり、さらに負傷者が多い場合や緊急車両の出入りなどで、避難場所は様々な状況下に置かれます。避難場所では教職員の指示に従って行動してください。
 (*避難場所はヘリポートなど、緊急対策用地として利用されることも想定されます。避難場所の移動など、教職員の指示に従ってください。)
 ●サポート・ボランティアへの協力
 大学には「現地対策本部」及び「自衛防災隊」が設けられ緊急事態に対応しますが、負傷者や身体が不自由な方などを優先的に皆さんで協力してサポートしてください。
 ●携帯電話=緊急以外はかけない!
 地震のような緊急時には、必ず「電話パニック」が起きます。一斉にみんなが電話に殺到すると、救急や大切な『緊急電話』の妨げになります。緊急時における家族への連絡方法などは事前に打ち合わせをしておいてください。
 ●個別の安否確認
 学生一人ひとりの所在や安否確認などについて、皆さんの家族などから大学本部に問い合わせがあっても、大学では個別の確認は即時にはできません。そのことをふまえ、お互いの安全確認の手段や連絡網などを家族はもちろん、クラスやゼミ・研究室単位で話し合っておいてください。

■予測される大地震
 近い将来、東海・南関東地域で起きると予測されている地震が3つあります。「神奈川県西部の地震」「南関東地域直下の地震」と「東海地震」です。これらの地震は「いつ起きても不思議ではない」と言われているものです。
 ▽「神奈川県西部の地震」と「南関東直下の地震」(内陸型)
 「神奈川県西部の地震」については、70年周期説、震源北上説、空白域説(過去に巨大地震が起こった地域で、その後何年も大きな地震が発生していない地域)などにより、ごく近い将来に発生すると言われています。この地震の予知は不可能と言われており、「南関東地域直下の地震」と共に、これら2つはとても無気味で恐い地震
です。
 ▽「東海地震」(海洋型)
 マグニチュード8、震度6以上の規模で近い将来発生すると言われています。この地震については、気象庁の地震活動等総合監視システムにより、大地震の予兆を捉えて、唯一「予知可能」な地震と言われています。

■東海地震対策の詳細
 ▽情報提供
 気象庁により地震の発生が予測または疑われた時は、状況により「東海地震に関する調査情報」、「東海地震注意情報」、「東海地震予知情報」が発表されます。

■東海地震に関する調査情報が発表されたら
 気象庁のデータに異常値を観測したものの、様子を見ないと地震との関連が判断できない場合に発表されます。大学では、休憩時間などに館内放送、構内放送などでお知らせします。
 授業は平常通り行いますが、実験などによる構内滞留、課外活動はできません。授業終了後は不用不急な行動は控えて帰宅し、テレビ、ラジオなどの報道に注意してください。社会的には、特段の対応は行われません。公共機関は平常通り運行されます。

■注意情報が発表されたら
気象庁のデータに異常値を検知され、大地震の前兆現象の可能性が高まったと認められた場合に発表されます。大学では、速やかに館内放送、構内放送などでお知らせします。
 授業はこの時点で休講となります。この後、警戒宣言が発令されると、小田急線は相武台前以西、東海道線は藤沢以西が運休されます。バスも運休となりますので、速やかに帰宅してください。 アパート、下宿などにいる時は、テレビ、ラジオなどにより情報を得て、安全な場所に避難するなど、各自適切な対策をとってください。

■予知情報(警戒宣言)が発表されたら
 注意情報発表後、さらに観測データに異常が現れ、東海地震の発生のおそれがあると判断されると、東海地震予知情報が発表され、ほぼ同時に内閣総理大臣から警戒宣言が発令されます。その内容は『まもなく地震が発生します。それぞれの立場で防災の準備をしてください』というようなものです。これらの情報は、テレビ、ラジオなどで知らされます。大学では、速やかに館内放送、構内放送などでお知らせします。
 2日から3日以内、または数時間以内に東海地震が発生する恐れがあります。各自落ち着いて最大限の安全体制をとってください。アパート、下宿などの耐震性に不安がある時は、大学の一次避難場所(総合グランドなど)に避難してください。

 ▽「注意情報」又は「予知情報(警戒宣言)」が解除された後の授業
 注意情報又は予知情報が解除された時間、公共交通機関の運行復旧状況、社会的な混乱状況などを総合的に判断して決定し、キャンパスライフエンジンなどでお知らせします。

■大学の防災管理体制

 大きな地震が発生した場合は、学校法人東海大学に「中央対策本部」、湘南校舎に「現地対策本部」が設置されます。
 「現地対策本部」は教職員による自衛防災隊を組織し、避難誘導、情報の収集と広報、学生・教職員の安否確認、救出活動、負傷者への医療活動、避難生活の援助などを行います。
 パニックを起こさないよう、教職員の指示に従って冷静沈着に行動してください。
 なお、避難生活の援助には多数のボランティアを必要とすることが予想されます。自身の安全が確保された時は、自衛防災隊の活動に協力をお願いします。

■在学生向け情報 キャンパスガイドブック

■教職員向け情報 学園コミュニティ内「緊急連絡票・危機管理マニュアル」

 ※教職員用サイトのため、ログインには「ユーザー名」と「パスワード」が必要です。