東海大学では7月9日に、オンラインで「海外危機管理セミナー」を実施しました。本学学生・教職員を対象に、海外での重大事件や凶悪犯罪に巻き込まれないための予防策や、万一巻き込まれた場合の対処策を理解してもらおうと2018年度から実施しているものです。今回は本学卒業生で、外務省領事局海外邦人安全課の中谷義則氏が、海外に渡航する際の基本的な心構えや海外での情報収集の方法について講演。学生や教職員ら約140名が聴講しました。

中谷氏は初めに、グローバルシンクタンクである経済平和研究所が発表する犯罪率や暴力の影響、政治的不安定性、テロの影響といった指標によって国・地域の安全度や治安を評価する「世界平和度指数」を基にした「世界の治安ランキング」を紹介。25年度のランキングで日本が12位と上位に入ったことに触れ、「世界でも治安のいい日本とは違い、海外では困難な場面に遭遇する可能性が高いので、常に警戒心を持って行動することが重要です。事前に現地の文化や医療体制、最新のニュースを確認し、自分の身を自分で守れるよう準備しましょう」と話しました。さらに、渡航先の情報を得られるサービスとして、外務省の海外安全ホームページや海外安全情報配信サービス『たびレジ』を紹介。また、一般犯罪の被害事例などを例に挙げて、緊急事態に遭遇した際の具体的な対処法を解説し、トラブルに巻き込まれないようにするための行動を呼びかけました。
講演終了後の質疑応答では、参加者から、「寮やホームステイ先で生活するにあたって注意することはありますか?」「クレジットカードのスキミング対策を教えてください」といった多くの質問が寄せられました。
