ヨーロッパ学術センターで日本語教育ワークショップを開催しました

デンマーク・コペンハーゲンの東海大学ヨーロッパ学術センターで、北欧諸国の大学などで日本語教育を担っている教員を対象にした「日本語教育ワークショップ2017春」が5月6、7日に開催されました。本センターの施設と本学が長年にわたり行っている日本語教育の成果を生かし、教員の教授技能向上やネットワークづくりの機会を提供することを目的に、2010年から毎年春と秋に実施しているもので、今回で15回目。13年度からは国際交流基金の助成を受けています。今回は、東海大学のほか、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ドイツ、タイから15名が参加しました。

初日は冒頭で本学国際教育センターの元田静准教授が、「日本語教育における心理学の活用」と題して講演。心理学の理論をもとに、第2言語を学ぶ学生に対する勇気づけの方法、教室内で不適切な行動を取る学生への対処法などについて講義。その後のワークセッションでは、講義の内容と自身の経験を踏まえ、具体的な対処法について話し合いました。そのほかに、参加者のうち3名による研究発表や勤務先での授業実践例の報告も行われました。

参加者からは毎回高い評価を受けていますが、今回も「情報交換や知識を得る機会として有意義だった」「北欧地域ではこうした機会が少ないため、ネットワークづくりのためにも役立ちました」「新しい考え方やものの見方を学べた」といった感想が聞かれました。

ワークショップの企画・運営を担当してきた国際教育センターの谷口聡人教授は、「ヨーロッパ学術センターでは1980年代から、日本語初級集中講座や日本語教育シンポジウムを開くなど、北欧における日本語教育・研究の充実と教員同士のネットワークづくりに貢献してきました。この催しもその理念を引き継ぐ国際的な社会貢献活動として実施しており、大学はもとより成人向けの生涯学習機関や年少者への日本語教育など異なる教育現場で奮闘している先生たちが、寝食をともにしながら議論を重ねることで互いのモチベーションアップと連携にもつながっていて、よい循環ができていると感じています。今後もこれまでの成果とヨーロッパ学術センターという充実した施設を生かした活動を展開したい」と話しています。

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