第46回「全日本学生フランス語弁論大会」で学生が優秀な成績を修めました

第46回「全日本学生フランス語弁論大会」で学生が優秀な成績を収めました

11月8日に京都外国語大学で開催された第46回「全日本学生フランス語弁論大会」(主催:京都外国語大学、後援:在日フランス大使館、毎日新聞社など)に、本学から渡邉亜子さん(文学部ヨーロッパ文明学科4年次生)、佐々木敦司さん(工学部航空宇宙学科3年次生)が出場しました。2人とも決勝に進出し、渡邉さんは見事優勝。佐々木さんも5位に入賞しました。本学は、この大会において2年連続優勝、3年連続入賞、今回は初のダブル受賞となりました。

この大会は46年の伝統を持ち、学生を対象とするフランス語弁論大会として唯一、全国規模のものです。参加者の多くがフランス語を専門に学ぶ学生で、高レベルの弁論大会として知られています。近年、応募者が増加していることから、今回から出場者を1校あたり2名までと制約されており、本学をはじめ、金沢大学、京都外国語大学、白百合女子大学、富山大学、南山大学、広島大学の7大学から選抜された13名の学生が出場しました。

一次審査で渡邉さんは「ドガ ダンス たゆまぬ思い」と題し、自身がバレエを習っていた経験からドガの踊り子の絵に関心を持ったこと、ドガの美の世界とそこから得られた教訓などについて弁論。研究書やポール・ヴァレリーの評論などを引用し、学術的な内容を優雅な口調と抜群の表現力で語りました。一方の佐々木さんは「国境なき航空技師」をテーマに弁論。フランス留学で得られた経験から、外国語を用いて話し合い理解しあうことは自分が専門とする航空工学の分野にも通じる重要なことであると主張し、将来の夢について語りました。

一次審査を通過した9名に選ばれた2人は、弁論の内容その他について審査員がフランス語で質問する二次審査に進みました。ここでも、渡邉さんはフランス語を専門とする他大学の学生と比べて遜色ない受け答えを披露。審査員らから「発音やイントネーションも完璧で素晴らしい」と絶賛されました。佐々木さんも時にユーモアを交えて会場を楽しませるなど自然な語り口で質疑応答をこなし、「理系の学生がここまでできるのか」と会場から驚きの声が上がりました。

優勝した渡邉さんは「在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本賞」を受賞。副賞として、エールフランス航空提供の東京・パリ往復航空券とブルゴーニュ大学国際フランス語研修センター提供のフランス語講座1カ月受講資格を授与されました。佐々木さんも5位に入賞し、「毎日新聞社賞」を受賞。副賞としてフランス短期留学(2週間)参加資格を授与されました。

渡邉さんは、「先生方や友人、後輩など多くの人たちから意見を聞き、時間をかけて練り上げた発表でした。常に高い志を持って生涯にわたり絵を描き続けたドガのように、こつこつ努力をすることがいかに重要かをあらためて学ぶことができました」と優勝を喜び、佐々木さんは、「これからもフランス語と航空宇宙学の勉強を両立させていきたい。この経験を生かし、将来はフランスのエアバス社などで飛行機の設計に携わりたいと思います」と将来の抱負について話しています。

学生たちを指導する外国語教育センターの惟村宣明准教授は、「2人とも自分の専門の勉学や卒業論文の準備に忙しい中、わずかな時間を工夫して、時には夜遅くまで発表の練習をするなど、準備のために涙ぐましい努力をしました。フランス語を専門とする各大学からの選抜学生に混ざり、このような結果を上げられたことは賞賛に値するものです」と話しています。また、深井陽介講師は「大切なのは、弁論を通して日本人が苦手な書く力と話す力を伸ばすことです。2人は原稿を作成する段階から専門的な知識の習得と考察に努め、何度も私と議論を重ねました。自分の考えを相手にはっきりと伝える訓練をしたことで、社会に出てから必要なコミュニケーション能力が養えたのではないでしょうか」と講評しました。

第46回「全日本学生フランス語弁論大会」で学生が優秀な成績を収めました