「マイクロ・ナノ研究開発センター第1回講演会」を開催しました

「マイクロ・ナノ研究開発センター第1回講演会」を、湘南キャンパス18号館サイエンス・フォーラムで9月24日に開催しました。これは、文部科学省が実施する「平成26年度 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択された本学の研究プロジェクト「高分子超薄膜から創成する次世代医用技術」(研究代表者=理学部物理学科・喜多理王教授)の一環として新規採用された3名の特定研究員がそれぞれの取り組みを紹介し、プロジェクトメンバー間の研究交流推進を目的に開催したものです。当日は、関係教員や各研究室の学生ら約40名が参加しました。

講演会では、3名の新任研究員がそれぞれの専門分野やこれまでの成果を紹介しました。まず、高橋真保子研究員(遺伝学)が、「ヒトゲノムのクロマチン構造とゲノム配列の進化」と題して発表。ヒトゲノムの構造と塩基配列の相互的な進化メカニズムについて、エクソームという手法で大規模シーケンスした解析結果をもとに比較ゲノム解析した結果を報告しました。また中川篤研究員(糖鎖科学)は、「超分子ネットワーク構造を形成する糖類、タンパク質関連化合物の合成研究」をテーマに発表。結合剤や増粘剤として使われるメチルセルロースの合成方法の確立を目的に、糖とタンパク質間の分子認識による基盤づくりの流れや、超分子ゲル材料としての応用展開などを紹介しました。最後に、楊路研究員(化学工学)が、マイクロ流体デバイスのアプリケーションとして注目されている、液体中の微小な気泡であるマイクロバブルの物理的な現象を解析した実験結果などを報告。発表後には、参加者と活発な質疑応答や意見交換も行われました。

喜多教授は、「3名はこれまでにすばらしい成果を残しており、プロジェクトでも十分に力を発揮してくれることと思います。本センターでは医・理・工の各分野から集まったメンバーを中心に、幅広い分野の研究者と連携を図りながら研究を進めていきます。新戦力の加入が研究の進展につながり、新たな高分子超薄膜の創成などさまざまな効果が生まれることを期待しています」と話しています。

「マイクロ・ナノ研究開発センター第1回講演会」を開催しました