第1回研究推進セミナー「エルゼビアScopusの研究活動への活用」を開催しました

湘南キャンパスで6月24日、第1回研究推進セミナー「エルゼビアScopusの研究活動への活用」を開催しました。これは、付属図書館が導入しているエルゼビア社の学術論文データベース「Scopus」の効果的な使い方を学び、戦略的な研究の促進に役立ててもらおうと、東海大学研究推進部と付属図書館が初めて開いた催しです。セミナーの様子は、代々木、高輪、清水、熊本、阿蘇の各キャンパスをテレビ会議システムでつないで配信。エルゼビア・ジャパンでシニアコンサルタントを務める福成洋氏が、Scopusデータを活用して研究者個人の研究の質、研究組織の動向を分析する方法について紹介しました。

福成氏はまず、世界中で行われている大学の順位づけの基準を説明した後、研究力の測り方を解説。研究論文の量は単純な計算でわかるものの質は単純には数値化できないことから、「優れた論文は他の論文に引用されるケースが多いと仮定し、『被引用数』で測るのが基本。他の論文に影響を与えるという意味で、『インパクトがある』と表現されている」と紹介しました。一例として、Scopusデータを用いて東海大学の研究動向を調べた結果、ここ10年ほどは毎年1000本前後の論文を発表しており、多いのは医学、工学、生化学といった分野であること、中でも医学系の論文はインパクトが大きく、エネルギー分野では論文数こそ少ないもののインパクトが大きいといった分析結果を説明しました。その上で、より研究力を高める戦略として「国際共著率を高める」という戦略を提案。「外国の研究者と共同研究して、論文を発表することで、研究のインパクトが高まります。また新たなアイデアを享受できるだけでなく、国内外でネットワークの構築にもつながり、活躍の場がさらに広がります」とそのメリットを述べました。

各会場には教職員と学生らが多数聴講。Scopusの具体的かつ効果的な利用方法について、熱心に質問する姿が見られました。

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