情報技術センターが海上保安庁長官表彰を受賞しました

東海大学情報技術センター(TRIC)が9月8日、海上保安庁長官表彰を受賞しました。海上保安庁では、明治4年(1871年)9月12日に兵部省海軍部水路局が誕生し、我が国が独自に海図を作成するための体制が整ったことから、同日を水路記念日と定めています。例年、この水路記念日にあたって、長年にわたり船舶交通安全情報の周知協力や海洋観測データを提供するなど、海洋情報業務に貢献した個人・団体が表彰されています。

TRICでは、長幸平所長(情報理工学部長)や横塚英世准教授を中心に2003年からNASAの地球観測衛星 TERRA/AQUAに搭載されたMODIS(可視・赤外域の放射計)センサによって観測されたオホーツク海周辺のデータを、熊本県の東海大学宇宙情報センター(TSIC)や今年3月完成した湘南キャンパスのTechno Cube(19号館)屋上に設置したアンテナで受信し、幾何補正・カラー合成処理後、ホームページで公開してきました。このオホーツク海のMODIS画像は、海上保安庁第一管区海上保安本部が運営している海氷情報センターの海氷速報図の作成に利用されています。今回の表彰は、冬季北海道沿岸の流氷による海難を防止するための活動に対して、長年にわたって貢献してきたことが評価されました。

8日に東京・霞が関の中央合同庁舎第3号館海上保安庁長官室で行われた長官感謝状贈呈式には、長所長が出席。中島敏長官から感謝状が手渡されました。長所長は、「昨年4月に発生した熊本地震の影響で、TSICでMODISデータの受信ができなくなりましたが、現在はTechno Cube屋上のアンテナを用いて受信し、データ配信を継続しています。今回の表彰はTRICとTSICが長年取り組んできた衛星データの実利用研究の成果が評価されたものであり、大変光栄なことであるとともに、被災したTSICへの励ましであるとも感じています。今後も社会貢献の一環として衛星データの受信・処理・配信を継続していきます」と話しています。

また、今回、東海大学の保護者による組織である連合後援会の田畑日出男会長も、いであ株式会社代表取締役会長として海岸や海底の様子を調べる「水路測量」におけるICT導入・推進への貢献によって受賞者に選出され、中島長官から感謝状が授与されました。

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