ウルフ選手が東京オリンピック・柔道男子100kg級で金メダルを獲得しました


写真提供=フォート・キシモト

東京オリンピックの柔道男子100kg級が7月29日に日本武道館で行われ、ウルフアロン選手(体育学部2017年度卒・了德寺大学職員)が金メダルを獲得しました。

五輪初出場となったウルフ選手は、初戦となった2回戦でムハンマドカリム・フルラモフ選手(ウズベキスタン)と対戦し、1分23秒に豪快な浮き技を決めて一本勝ち。準々決勝ではペテル・パルチク選手(イスラエル)から大内刈りで技ありを奪い勝利しました。準決勝ではリオデジャネイロ五輪銀メダリストで世界ランク1位のバーラム・リパルテリアニ選手(ジョージア)と対戦。第1シードの相手から2分41秒に大内刈りで技ありを奪い、最後まで猛攻を耐え抜いて優勢勝ちを収めました。

チョ・グハム選手(韓国)との対戦となった決勝では、互いに一歩も譲らずゴールデンスコア方式の延長戦に突入すると、指導2ずつとなった9分35秒に得意の大内刈りで一本勝ち。同階級の金メダルはシドニー五輪を制した男子代表の井上康生監督(体育学部教授、男子柔道部副監督)以来21年ぶりで、ウルフ選手は2017年の世界選手権、19年の全日本選手権を制しており、史上10人目の「柔道三冠」を達成しました。男子では日本オリンピック委員会の山下泰裕会長(副学長=スポーツ担当、体育学部教授)や井上監督ら7人、女子では女子代表の塚田真希コーチ(体育学部准教授、女子柔道部監督)ら2人しか達成していない快挙となりました。

ウルフ選手は試合後のインタビューで、「五輪では井上先生以来金メダルの取れていない階級だったので、僕自身が取り戻してやろうという気持ちでした。まだ実感はありませんが、最高です」と語り、「持ち味は泥臭い柔道。最後までそれを貫いて勝つことができてよかったです。練習量だけは誰にも負けない自信があったので、持ち味を信じて、どんな形でもいいから勝てればいいと思って戦いました。子どものころから日本武道館でたくさんの大会に出場してきて、目標だった東京五輪で、ここで優勝できたことは感慨深い。支えてくれた家族や付き人、応援してくれたすべての人に感謝を伝えたい」と話しました。