ヨーロッパ学術センターで宇山駐デンマーク日本国大使を招いてお茶会が開かれました

東海大学ヨーロッパ学術センターで6月23日に、宇山秀樹大使ご夫妻やデンマーク・日本協会会長、本学関係者を招いたお茶会(正午の茶事)が「白檀の会」主催で行われました。

お茶会は、白檀の会社中指導者である斎藤宗檀先生の米寿を記念するイベントとして、表千家不審庵残月亭を模した本格的な日本式茶室「望星亭」で催されました。

当日は、日本から渡航され、席主としてのお役目をされた斉藤宗檀先生より、「且坐喫茶《しゃざきっさ》」という禅語の掛け軸、デンマークの庭から当日の朝に切り取られた可憐な茶花「金糸梅」、表千家宗匠花押のある「鱗鶴蒔絵」の大棗など、貴重なお道具の説明がなさ れました。「茶の湯は、主客同士の一期一会を大切にする心と和敬静寂の精神、お軸、花、お道具、茶室、お庭全てが一体となって、その場に一座を成り立たせる特別な時と空間を作ります。ヨーロッパ学術センターでのお茶会を最初にさせていただいたのが1986年ですが、それ以降、多くの仲間に恵まれ、茶道という日本文化をデンマークにお伝えすることができたことは本当に嬉しいことです。次は、100歳となる記念の年に学術センターを訪れたい」と抱負を述べられました。白檀の会社中コペンハーゲングループのメンバーによる心のこもった点心、日本から の桜茶、お点前、季節の主菓子など細部に渡り、おもてなしの心が感じられる正午の茶事となりました。

また、大使夫妻はヨーロッパ学術センターの施設見学をされました。ヤコブ・スキュット・イエンセン事務長より、東海大学とデンマークの関係や学術センターの歴史について説明しました。最後に堀真奈美所長は、「日本の茶道が海を渡ってデンマークの地で根付いていること、そして茶道の心でもある『一期一会』の大切さを改めて実感しました。本日は大使夫妻に学術センターの施設を案内させていただきました。過去には故昭和天皇やデンマークのマルグレーテ女王も来訪されたようです。東海大学ヨーロッパ学術センターにあるこうした貴重な文化財を、デンマークをはじめヨーロッパのより多くの方に知っていただきたい」とコメントしました。