コペンハーゲン大の医学部長、長寿センター所長(就任予定)と今後の連携に向けて意見を交換しました

ヨーロッパ学術センター(TUEC)では6月28日に、コペンハーゲン大学のベンテ・メレテ・スタルクネクト医学部長と、コペンハーゲン長寿センター所長就任予定のマリア・クリスチャンセン教授と今後の連携に向けた意見を交換しました。コペンハーゲン大学(University of Copenhagen)は、1479年に設立されたデンマークで最も歴史のある世界トップ水準の国立大学です。医学部は医学だけでなく、広義の健康領域全般(パブリックヘルス・ライフサイエンス・ソーシャルサイエンス・データサイエンス)、歯学、薬学、動物医療も含まれる非常に大規模な学部で、正式名称はFaculty of Health and Medical Sciencesです。東海大学は、コペンハーゲン大学の医学部と人文学部とそれぞれ協定を締結しており、今年2月には医学部がデンマーク医療福祉研修の一環で同大を訪問。協定に基づく学部生の交換留学も行っております。

当日は、学術面での将来における連携、コラボレーションの可能性について活発な意見交換を行いました。スタルクネクト医学部長は、「デンマーク教育大臣を歴任されていたベアテル・ホーダー氏(本学名誉教授)からも東海大学のことはうかがっており、TUECにも訪問したいと思っていました。本当に素晴らしい施設であり、博士課程等の若手研究者との交流など、総合大学である東海大学とさまざまな形でコラボレーションできることを期待しています」と話していました。また、クリスチャンセン所長は、「日本は世界一の高齢先進国として知られています。長寿科学・老年学など学際的なアプローチからの健康長寿に向けた研究や公開セミナー、国際会議ができれば」と期待を寄せました。TUECのヤコブ・スキュット・イエンセン事務長は、「本センターとしてできることがあれば協力していきたい」と述べました。

最後に堀所長は、「本学の建学の歴史・源流には、グルントヴィの思想をはじめ、デンマークという国の存在が必ずあると言っても過言ではありません。文理融合の考え方もその一つです。健康長寿社会の実現は、健康学部設置の目的でもありましたが、日本のみならず世界的な課題であり、ソリューションを考えるためには、文系・理系を問わず、学際的なアプローチが求められます。本学には医学部、健康学部をはじめ、この課題に関係する多様な学部がありますが、歴史的な転換機である今、両国の科学的な知見や政策効果等の検証などを通じて、何か少しでも課題解決に向けた活動ができれば」と抱負を語りました。