「海外危機管理セミナー」を開催しました

東海大学では12月1日にオンラインで、「海外危機管理セミナー」を実施しました。本学学生・教職員を対象に、海外での重大事件や凶悪犯罪に巻き込まれないための予防策や、万一巻き込まれた場合の対処策について理解してもらうことを目的に2018年度から実施しています。7月に続いて今年度2回目の開催となった今回は、外務省領事局海外邦人安全課で課長補佐を務める中谷義則氏が講演。約100名の参加者が聴講しました。

初めに、学長室国際担当の山口滋部長(理学部教授)が、「留学は異なる環境での勉学を体験しながら、新しい文化に触れられる非常に貴重な機会です。しかし、海外での生活はリスク管理について十分に配慮する必要があるので、今回の講演を通して学んでください」とあいさつ。続いて、中谷氏が外務省の組織や領事体制を紹介するとともに、海外での基本的な心構えや日本人が遭遇しやすい暴力的で、身体的な被害を伴う一般犯罪について、さまざまなケースでの被害を例に対策を解説し、「“これくらいなら大丈夫”という日本での感覚は海外では通用しない場合があります。海外における一般犯罪の多くは財産を狙ったもので、遭遇してしまった場合は財産を渡せば身体的被害を回避できることがほとんどです。自分の命とものの価値判断を誤らないでください」と呼びかけました。また、テロのリスクが高まりやすい時期や自然災害時の行動について、「食料や資機材の準備、緊急連絡先や連絡手段・避難場所の確認をはじめとした日ごろの備えが重要です。情報収集や自分の所在を明確にするためにも、外務省の『オンライン在留届』や海外安全情報安心サービス『たびレジ』を活用してください」と話しました。