先進生命科学研究所が学内公開成果発表会を開催しました

東海大学先進生命科学研究所が2月28に伊勢原キャンパスで、「2018年度・学内公開成果発表会」を開催しました。本研究所は、人間のQuality of Life(QOL)の向上に貢献できる生命科学研究を学部学科横断的に遂行し、具体的な技術開発につなげることを目的として2016年度に設立。理学部、工学部、海洋学部、医学部、農学部の教員が連携協力し、「医薬総合研究」「高機能食品研究」「香粧品研究」の3部門について、挑戦的かつ独創的な研究を展開しています。当日は10テーマに関する最新の研究成果が発表され、活発な質疑応答や意見交換が行われました。

はじめに髙野二郎副総長が登壇。「先進生命科学研究所が設立当初から目標に掲げているQOLの向上は、現在、大学が一丸となって取り組んでいる大変重要な課題です。厳しい研究環境にもかかわらず本研究所が大きな成果を上げ、社会から高く評価されていることを誇りに思います。先生方の研究がますます活性化するよう願っています」とあいさつしました。

続いて各研究者が最新の研究成果を報告し、研究の手法や実利用の可能性、分野をこえた連携などについてディスカッションしました。最後に本研究所の平山令明所長が、「積極的に外部資金を獲得し、多くの研究論文を発表している先生方に敬意を表します。各研究についてさまざまな進展が見られ、今後の展開が楽しみです。本研究所では、2020年度に実際に社会に貢献できる成果を出すことを目標にしています。来年度は4年目になりますが、さらなる研究の発展を期待しています」と語りました。

なお、当日発表された研究は下記のとおりです。(発表順)
◇岡村陽介(工学部応用化学科 准教授)
 「ナノ構造体を利用した高機能徐放性芳香剤・脱臭剤の研究開発」
◇亀谷美恵(医学部医学科基礎医学系分子生命科学 准教授)
 「乳癌新規ペプチドワクチン開発のためのヒト化モデルマウス」
◇西﨑泰弘(医学部医学科基盤診療学系健康管理学 教授/医学部付属東京病院長)
 「高機能性ブランド農水産物の安全性と効能に関する分析系の確立」
◇齋藤 寛(海洋学部水産学科食品科学専攻 教授)
 「地下海水を用いた陸上養殖魚の高機能性食品開発」
◇星 良和(農学部応用植物科学科 教授)
 安田 伸(農学部バイオサイエンス学科 教授)
 「科学的根拠に基づいた高機能抗加齢食品の機能解析および開発」
◇清水佳隆(工学部生命化学科 准教授)
「未利用水産物から得られる有用脂質成分の機能性食品などへの展開」
◇平林健一(医学部医学科基盤診療学系病理診断学 講師)
 「線虫及び質量分析計を用いた膵臓癌の匂い物質の解明と早期診断法の開発」
◇猪口貞樹(医学部医学科外科学系救命救急医学 教授/医学部付属病院高度救命救急センター長)
 渡邊伸央(医学部医学科外科学系救命救急医学 助教)
 「腫瘍細胞におけるpodoplanin阻害剤の開発」
◇金森審子(工学部生命化学科 教授)
 「セレン含有化合物の抗酸化力を活用した酸化ストレス関連疾病の新規治療薬の開発」
◇酒井大輔(医学部医学科外科学系整形外科学 准教授)
 「椎間板における変性、炎症の制御および再生を標的とした新規化合物の探索」

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