土木工学科が新東名高速道路の工事現場見学会を実施しました

建築都市学部土木工学科では6月4日に、新東名高速道路の工事現場見学会を実施しました。4月の新入生研修会で神奈川県・山北町にある三保ダムなどを見学した際に、学生たちから現場でさらに学びを深めたいという要望が多く上がったことを受けて、杉山太宏教授と白水元助教が中心となって企画したもの。当日は1年次生を中心に約20名が参加しました。

一行は初めに新東名新秦野IC(インターチェンジ)近くの松田事業PR館を訪れました。NEXCO中日本の担当者から動画やVRコンテンツを交えて事業の概要を聞き、施設のテラスでは中津川橋の工事の様子を見学しながら、複数の断層帯があり難工事区間であるといった説明も受けました。河内川橋の建設現場に移動してからは、工事事業者がアーチ型の橋の特徴や橋の上にレールを走らせて資材を運ぶ仕組みなどについて解説。山北スマートICの建設現場では、測量や設計、施工、検査、維持管理などにICTを導入する「i-Construction」の取り組みについても学びました。

髙井隆成さん(1年次生)は、「もともとITに関心があり、社会インフラを支える仕事に就職を希望しているので、ドローンを使ったレーザー測量や3D設計データを用いた掘削支援システムなど、ICTが活用されている話はとても興味深かった」と語り、成澤暁希さん(同)は、「河内川橋では、橋の下に桟橋のような仮設の資材置き場が設けられ、ここにアクセスするためのトンネルも造成されています。また、橋の上には資材を運ぶための鉄道やクレーンが設けられ、専用の高電圧送電線も設置されるなど、効率的な工事のための準備から工事後の撤去作業まで工夫されていて、細かく計画されていると知りました」と学びを得た様子。笠倉彩乃さん(同)は、「授業では測量学など基礎を学んでいる段階なので、その技術や知識が実際の現場で使われている様子を見られてよかった。コンクリートとスチールといった材料の複合にも興味が湧き、今後の勉強へのモチベーションが高まりました」と話していました。また、2年次生の菊地風翔さんは、「構造物の施工記録や論文などを集めるのが趣味で、先生にお願いして参加させてもらいました。毎月工事の進捗状況をサイトで確認していた橋梁の現場を見て、画像との迫力の違いに圧倒されました。今回見たものや気づいたことを忘れず、将来はこういった仕事に携わるんだということを胸に刻んで勉学に励んでいきたい」と語りました。