卒業生の大石さんが「日本インテリア学会 第32回卒業作品展」で金賞を受賞しました

「2024秋学期 修士設計発表会」では「レモン画翠出展作品+審査員特別賞」を受賞

大学院工学研究科建築土木工学専攻を2024年度に修了した大石真輝さん(株式会社東急設計コンサルタント、指導教員=岩﨑克也教授・建築都市学部)がこのほど、「日本インテリア学会 第32回卒業作品展」で金賞を受賞しました。同学会はインテリアに関する研究等を通じて、同分野における学術の発展を図るとともに、その成果を社会に還元することを目的としています。卒業作品展は、1994年から開催されており、建築系、デザイン系、家政系、生活、環境等、幅広い分野の優秀な「卒業作品」を一堂に展示することが特徴です。今回は高校から大学院まで過去最多となる50校から応募があり、大石さんは最上位の金賞に選出されました。

大石さんの作品タイトルは「境界線を穿つ 商住間の段階的活動を促す『境界空間』の構築手法」で、住宅と商業の複合建築を提案しました。従来の箱型建築を定型とする集合住宅に対して、穴を開ける、貫き通すといった「境界線を穿つ」手法によって、国内外の調査を基に仮説・数値化した大小さまざまな境界空間を建物内外に展開しています。境界空間には内部の活動が表出するような仕掛けを施し、「コモンテラス」「中庭」「螺旋回廊」といった公共性の度合いが異なる3つの空間を構築し、個と全体の活動が段階的に波及していく提案となっています。大石さんは、「在学中、槇文彦氏の建築に影響を受けて本研究に取り組みました。特に岩﨑先生の都市デザイン授業で代官山『ヒルサイドテラス』を訪れた際、建物のエッジ(縁)の空間が居心地よく、日本の建築様式である『縁側』を想起しました。その豊かな境界空間に魅力を感じ、学生時代に何度も現地を訪れたことが印象深い思い出です。今後は建築設計者として経験を重ね、時折初心に立ち返り、学生時代の研究を思い起こしながら取り組んでいきたい」と話しています。

なお、「日本インテリア学科 第32回卒業作品展」は来年1月25日(日)まで「2025JASIS卒業作品展」で公開されています。ぜひご覧ください。