今日は文芸創作学科の3年生を中心に、創作が大好きな小グループが開催している「プロット交換会」の活動をご紹介します。
活動が始まったのは今年の1月。小説のプロット(あらすじ)をグループ内で交換して小説を書いたらおもしろいのではないか、というアイディアがきっかけです。
その後、メンバーが各自作成したプロットをあみだくじで交換、それをもとに4000字から8000字の小説を書き、感想会を開くことになりました。
4月の月曜の1限、11号館の広々としたフリースペースCOVEで行われていた感想会のようすをお伝えします。

今回の感想会で取り上げられているのは、とある3年生男子の作品。
集まった12人のメンバーが、ひとりずつ感想を述べていきます。
言葉の節々やせりふの言い回しに作者らしさが出ている等、好評が続きますが、同時に本学科の学生らしく描写や語りの視点についての鋭い指摘も入ります。
うちとけた雰囲気のディスカッションではありますが、小説のことになるとみな真剣!
ひと通り意見が出たあとは、もともとのプロットが誰のものだったか明かされます。
今回のプロット考案者は、会唯一の2年生メンバーでした。
「自分にとっては想定外の作品でした。はるか彼方に駆け抜けていかれたなと。こんなかっこいい作品になるとは思わなかった。さすがです」と考案者は感嘆、対して作者も「すばらしい原案でした」と称賛の言葉を返します。最後に作品内で仕掛けたモチーフの種明かしをすると、拍手が起こりました。
会の取りしきり役、田代さんに、この会の醍醐味について聞いてみました。
「人の考えたプロットをもとに創作するので、普段自分では絶対に書かないタイプのストーリーや構成で書かざるをえなくなります。普段ハッピーエンドのお話ばかり書いている人がバッドエンドの小説を書いたり、普段は人間を主役に持ってこない人が、人間を主役にして書いていたり(笑)。書き手の色が乗った、でも書き手が普段書かないタイプの小説を読めるのも醍醐味です」
思わぬ相乗効果が起こり、傑作が誕生することもあるそうです。
感想会を終えたあとは、本学科教員に作品を読んでもらい、フィードバックをお願いする計画もあるとのこと。こうして授業時間外でも切磋琢磨し創作の腕を上げていくメンバーのなかから、将来のスター作家が誕生するかもしれません!
