9月23日(火)、文学部文芸創作学科時代の卒業生、川村のどかさん(2017年卒業)が、学科教員の川口先生を訪ねてご来校されました。
川村さんは本学科卒業後、会社員として働きながら、「週間読書人」や「文学+」に書評を寄稿する文芸批評家としてご活躍されています。

川村さんが研究室棟にご到着されたのは、ちょうどお昼休みが始まるころ。
到着早々、3限の授業を待って青山研究室にたまっていたゼミ生たちの輪に加わっていただき、矢継ぎ早に寄せられる質問にも快く回答してくださいました。
在校時は、山城むつみ先生(2021年ご退職)のゼミに所属し、ロシアの文芸批評家バフチンについての論考に取り組んだという川村さん。
昼休み終了後に始まった青山ゼミでも、大学時代の思い出や卒業後の進路について、実感のこもったお話をしてくださいました。
「大学では、テクニカルなことを学んだというより、現役の作家・批評家である先生方の文学への姿勢、精神性を見せたもらったことが強く印象に残っています。卒業後に文学から離れようと考えた時期もありましたが、いつの間にかまた本に出会い、何か書きたくなる、ということを繰り返していました。それは先生方の姿が脳裡に残り、自分もこんな精神性で生きていたいんだと思えたからなのかもしれません。卒業後も書き続けるためには、書くモチベーションより、良い本と出会い、文学の精神性に感化され得るモチベーションを維持することの方が重要だと思っています」

3年生のゼミ生たちがこれから着手する卒業制作についても、「ある1つのテーマについて集中して調べたり書いたりするのは、大学生の今しかできない貴重な経験。すごくいい思い出になるはず」と話してくれました。
大先輩の力強いお言葉に、ゼミ生たちも大いに励まされ、刺激をもらったようです。
川村さんは、今年1月に川口先生と同人誌「畑ニ居リマス」を刊行し、普段から各種読書会、勉強会などにも積極的に参加しているそう。
また、東京下北沢にあるシェア型書斎「HONKE」では、現在川村さんセレクトの書架がご覧いただけます。
11月1日には、「HONKE」にてベンヤミンの『一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代』についての読書会を主催する予定です。
参加者募集中とのことなので、ぜひチェックしてみてください。
情報はこちらから↓
https://x.com/kawamura_nodoka/status/1969325579305464063