大学院工学研究科機械工学専攻の1年次生3名が、9月11日から14日まで富山大学五福キャンパスで開催された日本機械学会機素潤滑設計部門の卒業研究コンテストで優秀な成績を収めました。このコンテストは、全国の機械系学部の学生が4年時に行った卒業研究の成果を発表し、研究内容や予稿集原稿の完成度、質疑応答の的確さなどの観点から、優れた発表が表彰されるものです。今年度は約30件の発表があり、落合成行教授(工学部)の研究室に所属する桑田侑季さんが最優秀賞を受賞。同じ研究室に所属する朴峻希さんと甲斐義弘教授(工学部)の研究室で活動する関優希さんが優秀賞を受賞されました。
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、この2年間は対面形式での学会開催が少なかったことから、今回の学会は3名にとっては初めてのオンライン形式以外での口頭発表となりました。準備期間には多くの方々のご協力をいただき、発表練習や資料の修正を重ねてきました。当日は、桑田さんが回転部品の軸パーツの振動特性向上を目指した「パンプメッシュフォイル軸受の軸受特性の実験的評価」について発表。朴さんは、電気自動車の航続距離増加のための「GMFT法を用いた高周速下のトラクションドライブにおけるEHL接触部の油膜厚さ測定手法の検討」について、関さんは、長期ベッド上療養が必要な患者のQOL向上に向けた「目だけで遠隔操作可能なドローンシステムの設計」をテーマに研究成果を報告し、今回の受賞に至りました。
桑田さんは、「研究室の枠組みをこえて発表練習を繰り返したことで、納得いく準備ができました。資料の修正などは地道な作業の連続でしたが、その時間が報われてホッとしています」と笑顔で語り、朴さんは、「研究室だけでなく、外部の企業や団体ともやりとりを通してアドバイスをもらいながら研究を進めてきました。皆さんの力がなければ受賞できなかったと思うので、感謝しています」と振り返りました。また、関さんは「対面形式での発表は、その場の空気感や聴講者の顔が直に見えるので緊張しましたが、とてもよい経験になりました。今回学んだことを大切にしながら、今後に生かしたい」と抱負を語っています。