芸術学科の髙松さんがPlayStation4とNintendo Switch用ゲームソフトの音楽制作を担当しました

教養学部芸術学科4年次生の髙松慶実さんが所属するゲーム制作サークル「アサノハ製作所」の作品『廃遊園地のメメントメモリア』が昨年8月に、PlayStation4とNintendo Switch(ダウンロード版のみ)用のソフトとして株式会社エンターグラムより発売されました。髙松さんは大学入学後、高校時代の友人を中心に3名と自主サークルを立ち上げパソコン用のゲームソフト制作に取り組み、作品内で流れる音楽の作詞作曲を担当しています。2023年8月に東京国際展示場で開催されたコミックマーケットで『廃遊園地のメメントメモリア』(PC版)を販売したところ、100本以上売り上げ好評を博したことから、エンターグラムから商業化の依頼を受けてソフトを制作しました。

高校時代からパソコンを使って作曲活動を続けてきた髙松さんは、本作品で本編未収録曲を含む23曲のうち10曲の作編曲、作詞・作編曲を担当しました。「一般的なRPGと異なり、文章を主体としたノベルゲームなので、ストーリーの世界観と統一性を持たせることを意識しました。担当した楽曲の中で、元々構想になかったオープニング曲は自分が提案して採用されたので愛着があります。チームでの作業は苦労もありましたが、“いつか商業化できたらいいね”と話していたので、依頼を受けたときはとても驚き、みんなで喜びました」と振り返ります。日ごろは本学科の檜垣智也准教授の研究室に所属し、作曲活動や年2回のコンサート開催、地域の音楽イベントに参加するなど多様な経験を積んでいます。「私はパソコンを使って作曲していますが、研究室には管弦楽器を専門とする学生もいて刺激を受けています。また、これまではネット上で作品を公開して感想をもらうことが多かったのですが、地域のイベントで観客の方から直接感想を聞けると、さらにうれしく感じることに気付きました。サークルでは次回作の制作に取り組んでいますが、大学での経験も生かしてよりよい作品にしていきたい」と話しています。

指導にあたる檜垣准教授は、「研究室では半期に1作品は作曲するよう課題を出していますが、髙松さんは入学時から次々に新しい作品を提出する意欲的な学生でした。できることが増えていくと、できなかったころのことを忘れてしまうのは音楽家の宿命なので本人は気付いていないかもしれませんが、ここ数年で作品のクオリティは確実に上がっています。今回のように学外の活動も大いに推奨しているので、自身が目指す方向性を極めて成長していってもらえたらうれしい」と語っています。

『廃遊園地のメメントメモリア』公式ホームページ