芸術学科の檜垣准教授と学生たちが学外イベントで電子音響音楽作品を披露しました

教養学部芸術学科の檜垣智也准教授の研究室に所属する学生たちが制作した電子音響音楽作品が、3月1日に東京芸術劇場で開催された「ボンクリ・フェス2026」で披露されました。同イベントは、「今の時代の音楽をより多くの人々に楽しんでもらいたい」との思いから、世界的に活躍する作曲家の藤倉大氏が選んだ世界中の「新しい音」をあらゆる世代の人に楽しんでもらうことを目的に開かれたものです。

写真=冨田了平

今回は、本学科の菅野伽琉さん(3年次生)、寺師麻結さん(2年次生)、小野咲耶さん(同)によるグループ「隣人」の作品を、檜垣准教授が監修したブース「電子音楽の部屋」で上演しました。“隣の部屋から聞こえてくるような環境音”を作ろうという意見から話し合いを重ね、菅野さんが詩を書き、その情景を表現する音楽を3人で作曲。「日常の朝」をテーマに、朝の支度や通勤といった日常風景を連想させる作品に仕上げました。菅野さんは、「小説と音楽の融合作品づくりを目標としているので、今回はストーリーから考え制作に取り組みました。新しい試みで難しさもありましたが、会場で多くの人に聴いてもらえたことがうれしかったです」と語ります。当日はほかにも、髙松慶実さん(4年次生)によるピアノの音源素材を用いた電子音楽作品や、本学科卒業生の石原遼太郎さんの作品も上演。檜垣准教授も自身の作品を、特別企画「大人ボンクリ」で披露しました。

また、3月8日には研究室の学生有志が、ひらしん平塚文化芸術ホールで「オープンライブ EXTRA」を開催。館内のオープンスペースで行う市民参加型のライブ・パフォーマンス企画で、今回が2回目の参加となります。当日は「隣人」の作品をはじめ、電子音響音楽作品や楽器の生演奏などを披露しました。小野さんは、「学外の会場で上演するのは初めてだったので不安もありましたが、今まで自分のイヤフォンの中で聴いていた音楽が広い会場で演奏されているのは感動的でした。空間に合わせた音の飛ばし方なども学ぶことができたので、今後の作曲活動に生かしたい」と話しています。

写真提供=ひらしん平塚文化芸術ホール

檜垣准教授は、「『隣人』はまだ作曲経験の浅い学生グループでしたが、一人ひとりが制作した短い曲をつなげ、朗読される詩も電子音響で変調するなど、昔のラジオドラマを彷彿とさせるユニークな作品となりました。ボンクリ・フェスは、“人間は生まれつきクリエイティブ”という藤倉氏の思いのもと、年齢や性別、職業などを問わず多様な音楽作品が披露される場なので、学生らしい作品がイベントに花を添えたと思います。電子音響音楽はあまり知られていないジャンルのため、学生たちが大学で出会い、作曲に挑戦してくれることは教員冥利に尽きます。ボンクリ・フェスや平塚市のライブでも、来場者が耳を澄ませて聴いていてくれる姿を多く見かけうれしく思いました。今後も学科では、ポピュラーなピアノ音楽からシンセサイザーのような電子音楽、パソコンで作るオーケストラ作品など、ジャンルに固執せず楽しみながら音楽に携われる環境を学生に提供していきたいと考えています」と語りました。