2026年10月19日~23日にアクトシティ浜松で開催されたコンピュータセキュリティシンポジウム2026(CSS2026)のデモ&ポスターセッションで情報通信学部の学生らが発表した以下のデモンストレーションが 最優秀デモ&ポスター賞 を受賞しました。
タイトル:道路標識識別AIに対する不可視光レーザを用いた誤識別誘因手法
発表者(〇がデモの説明員):
〇村山 雄一郎 (情報通信学部 3年次)
〇渡辺 直樹 (情報通信学部 4年次)
〇曽我 悠太 (情報通信学部 4年次)
小菅 大輔 (情報通信学研究科 2026年3月修了)
〇杉山 大志 (情報通信学研究科 修士課程1年次)
〇眞鍋 泰河 (総合理工学研究科 博士課程1年次)
矢内 直人 (パナソニックホールディングス株式会社)
山本 宙 (情報通信学部 教授)
高山 佳久 (情報通信学部 教授)
大東 俊博 (情報通信学部 教授)

コンピュータセキュリティシンポジウムは一般社団法人 情報処理学会のコンピュータセキュリティ研究会(CSEC)が主催する日本最大規模の学術系セキュリティ学会です。
CSS2026では参加者数1200名程度、発表件数365件とそれぞれ過去最高を記録しており、コンピュータセキュリティの重要さが増すにつれて活発になっている研究コミュニティと言えます。デモ&ポスターセッションでは62件のデモ展示またはポスター発表があり、参加者の投票により上位10%程度を目安に表彰されています。
デモ展示の内容は、自動運転において重要な技術である道路標識の自動識別AIの安全性に関する研究成果を実演したものです。この研究は、情報通信学部の大東研究室・高山研究室・山本研究室とパナソニックホールディングス株式会社の共同研究として進められています。具体的には、道路標識に摂動と呼ばれるノイズを加えることでAIの識別を誤らせる「敵対的サンプル」や学習時のデータに誤ったデータをわずかに混入することでトリガー提示時にAIの識別を誤らせる「バックドア攻撃」について、肉眼では見えないがカメラには写る近赤外線のレーザを応用するアプローチの新しい攻撃手法について現実的に動作することを示しています。デモ展示では「レーザを照射しない場合、速度標識を正常に認識して走行するが、レーザを照射すると標識を停止と誤認識して急停車する。」という動作を陸上ドローンに組み込んで披露しています。
なお、これらの攻撃論文では攻撃の対策法についても同時に検討されており、安全な自動運転システムに寄与する研究として攻撃研究からアプローチしているものであることに注意をしてください。
情報通信学部の大東俊博教授は「今回のデモ展示は力をいれており、事前に開発合宿を企画して集中してデモ用のシステムの開発を行いました。学生の努力が実を結んで大変うれしく思います。今回のデモ展示は第2発表者の渡辺さん(2026年5月CSEC優秀研究賞受賞)と第3発表者の曽我さん(2026年5月CSEC学生優秀研究賞受賞)が5月に発表した研究成果をデモ用に見える化したものであり、彼らの研究成果について直感的に理解をしてもらえるという面でも意義深いと思っています。一定の評価を受けたことで、学生の皆様の今後も研究活動が加速していくことを期待したいです。」と語りました。



