情報通信学科の4年生がCSEC優秀学生研究賞を受賞しました

2025年10月27日~31日に岡山コンベンションセンターで開催されたコンピュータセキュリティシンポジウム2025にて、情報通信学部 情報通信学科の東泉 采利さん(4年次生)へCSEC優秀学生研究賞が授与されました。

CSEC優秀学生研究賞は、情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会(CSEC研究会)が年に数回(3月・5月・7月・12月)開催している研究発表会にて、学生が発表する研究発表のうち上位と評価されたものに授与されます。東泉さんが受賞したのは、2025年7月の研究発表会で発表した以下の論文です。

タイトル
動的偽装QRコードへの複数レーザ照射を用いた大気揺らぎの影響の低減

著者
東泉 采利(東海大学)、板倉 大(東海大学)、松井 唱祥(東海大学)、眞鍋泰河(東海大学)、山本 宙(東海大学)、高山 佳久(東海大学)、大東俊博(東海大学)

この研究はQRコードの安全性に関して攻撃の観点から分析する研究です。従来の動的偽装QRコードではQRコードの誤認識を引き起こす際に照射するレーザが大気の影響を受けた際に表示される情報が頻繁に切り替わるという特徴的な動きをしてしまうことについて、東泉さんたちは誘導操作をする際に元の情報が生じにくくいなるようにもう一本のレーザを適切な場所に照射する方法を提案しました。この方法によって動的偽装QRコードを防ぐための方法に大気の揺らぎに注目した方法が有効で無いことが明らかになり、比較的有効な対策法が選択されるようになると期待されます。この研究は、情報通信学科の大東研究室(情報セキュリティ),高山研究室(空間光通信),山本研究室(符号理論)の共同研究として進められたものであり、異分野の知見を結集することで大きな成果を得られることを示した良い例と言えます。

東泉さんの指導教員である情報通信学科の大東俊博教授は「東泉さんは精力的に研究活動に取り組んでくれまして、研究室に配属されてから1年足らずでの学会発表を成し遂げてくれました。初めての発表ですが落ち着いてわかりやすい発表ができたこと、自身の研究のポイントを明確に伝えられたことが受賞につながったと思います。この受賞を励みにして、今後も研究活動を楽しんでもらいたい」と語りました。