日本司法支援センター(法テラス)とのコラボ授業を実施しました

法学部法律学科の吉岡すずか教授のゼミ(法社会学)では1月23日に、日本司法支援センター(法テラス)とのコラボ授業「大学生と考える『司法情報はなぜ届きにくいのか』」を東京都中野区の法テラス本部で実施しました。本授業は、司法制度や法律支援を「制度として知る」ことに留まらず、実際に社会の中で法情報がどのように届き、どのような場面で支援につながりにくくなっているのかを、ゼミでの学習の延長として、第一線で実務に携わる職員の方々と共に考えるために企画しました。当日は、3年次生のゼミ生を中心に、法社会学に関心のある2年次生・4年次生を含む計13名の学生が参加しました。

授業の前半では、法テラスの担当者から、大学生が経験しやすい法的トラブルと法テラスの利用の仕方について、具体的な事例を交えて説明されました。学生たちは、普段の授業や教科書だけでは触れる機会の少ない「制度の運用」や「現場の課題」に熱心に耳を傾けていました。後半のディスカッションでは、「なぜ必要な人に司法情報が届きにくいのか」「情報があっても相談につながらないのはなぜか」といった問いをもとに、ゼミでのワークや意見を紹介しながら、学生目線での考えを出し合いました。また、法テラス側からはSNSやチャットボットの活用について学生側がどのように用いているか質問が出されました。情報取得の主要な手段となる現代社会において、情報の多さが必ずしも支援へのアクセスを保証しないこと、対面での相談や人を介した支援の重要性など、さまざまな視点から活発な議論が展開されました。参加した学生からは、「司法制度を自分の生活と結びつけて考えることができた」「法律の知識だけでなく、情報の届き方そのものを考える必要性を感じた」「制度を外から見るだけでなく、実務の立場を知ることで理解が深まった」「学生の視点と実践の視点を行き来しながら考えられたことが新鮮だった」といった声が聞かれました。本授業は法学を学ぶ学生にとって、司法や法的支援を社会の中で捉え直すとともに、対話を通じて課題を言語化する貴重な経験となりました。

法社会学の視点から司法アクセスを研究する吉岡ゼミでは、司法制度を抽象的に捉えるのではなく、人々の生活の中で法がどのように現れているのかに着目した研究を行っています。吉岡教授は、今回のコラボ授業を振り返り、「学生の視点と実務の視点を重ね合わせる中で、法情報が分かりにくくなる要因について、新たな気づきを得ることができました。こうした知見は、率直な意見交換の場があってこそ得られるものだと感じています。今後も実務との対話を重ねながら、法情報の届き方や制度と社会との関係について、研究を深めていきたい」と話しています。

法テラス公式ホームページでも当日の模様が紹介されていますので、ぜひご覧ください。