展示会「マンネルヘイムの中国旅行と収集資料の価値」を開催します

文学部歴史学科東洋史専攻主催の展示会「マンネルヘイムの中国旅行と収集資料の価値」を、6月17日(金)から湘南キャンパスで開催します。マンネルヘイム(1867~1951)は帝政ロシア支配下のフィンランドの軍人で、日露戦争にも参戦していました。その参戦の後、ロシア参謀本部の命令を受けつつ、フィンランドの博物館や学会の意向も把握し、アジア旅行に出発しました。フランスのペリオの一行に加わって1906年に中国西部の新疆地域(現在の新疆ウイグル自治区)に入り、内地と辺境を巡って1908年に北京に到着しました。後に日本にも短期間滞在し、シベリア鉄道経由で露都に至っています。新疆では気象記録を取り、民族調査を進め、古文書や経典断片を購入し、またいくつかの測量地図を作成し、軍事訓練の様子を含む多くの撮影写真を残しました。参謀本部に提出し内部刊行された、軍事面を含む1909年の報告書や付録地図は、複製制限はすでに消滅しています。1940年から数年間で世に出た英語や諸国語の旅行記も同様ですが、対比検討して東洋史の分野で研究利用するには、近年の新版の把握も必要で、合わせた分量は重いものがあります。今回、関係する既知の記録に加え、旅行の概要や五台山でのダライラマとの会見も記す早期の新聞記事を初紹介し、また旅行記刊行前に他者が引用した本人の日記にも触れ、さらに入手文書が同時期の他の中央アジア探検隊入手文書と接続する例を示します。資料価値も興味もきっと倍増することでしょう。入場は無料です。貴重なものも目にできるこの機会にぜひご来場ください。

第324回 東海大学文学部 知のコスモス展示会
「マンネルヘイムの中国旅行と収集資料の価値」

【期間】
6月17日(金)〜30日(木) 
 月曜日から金曜日10:00~16:50
 土曜日      10:00〜15:50
 日曜日      閉室

【会場】
湘南キャンパス3号館4階文学部展示室
(神奈川県平塚市北金目4-1-1)

【交通】
小田急線(新宿より快速急行約60分、小田原より約25分)「東海大学前」駅下車徒歩約15分、または『秦野駅行き』『下大槻団地行き』バス(約5分)で「東海大学北門」下車すぐ。またはJR東海道線「平塚」駅下車『東海大学行き』または『秦野駅行き』バス(約30分)で「東海大学正門前」下車徒歩約5分

https://www.u-tokai.ac.jp/info/traffic_map/
(お車でのご来場はご遠慮ください)

【入場料】
無料

【事前申し込み】
不要

【問い合わせ】
文学部歴史学科事務室
TEL:0463-58-1211(内線3096)

【主催】
東海大学文学部歴史学科東洋史専攻