海洋学部では、7月24日に静岡市清水区の巴川河口にある望星丸着岸岸壁を発着点に、東海大学の海洋調査研修船「望星丸」(国際総トン数=2174トン)を用いて、中学生・高校生を対象とした「海の不思議にふれる―望星丸は海の上の実験室―」を開催しました。これは独立行政法人日本学術振興会が募集したプログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」に本学部海洋地球科学科の轡田邦夫教授が採択され実施したもので、大学で活躍する第一線の研究者やその研究成果を体感することで、科学の面白さを感じ、学術と日常生活とのかかわりや科学について深く理解してもらうことを目的としています。
当日は全国から40名の中高生とその保護者が参加しました。巴川河口の望星丸着岸岸壁を出発したのち、駿河湾内を航行しながら、3つのグループに分かれて、本学部の学生らの案内で船内を見学。轡田邦夫教授や千賀康弘教授(海洋学部長)、成田尚史教授、小松大祐講師による海水の性質や海流などについての講義を受けました。そのほかにも稚魚ネットで採取したプランクトンの観察なども行われ、日ごろ見ることのできない変わった姿のプランクトンを披露するごとに、参加者の驚きの声が船内に響いていました。修了式では、参加者全員に「未来博士号」を授与したほか「CTD」で採取した海洋深層水などを配布しました。
参加した中学生は、「海についていろいろな視点から勉強できてよかった。今まで以上に海が好きになりました」「海の色がなぜ青色に見えるのかなど当たり前に思っていたことの理由を知ることができた。将来は船員になりたいと思っていたので、もっと海の勉強をしたい」と話していました。研究代表者の轡田教授は、「天候にも恵まれて、参加者の方々にも楽しんでいただけたと思います。海洋学の奥深さや面白さに興味を持ってもらえたらうれしい。来年度の開催に向けて、さらに充実したプログラムを検討していければ」と語りました。