海洋学部では、8月3日に平成29年度静岡市・東海大学包括連携事業「プランクトン観察会」を開催しました。静岡市や市民との連携をよりいっそう深めながら、参加者に環境問題への意識を育んでもらおうと毎年実施しているものです。
当日は、市内の小学生と保護者ら36名が参加。本学部水産学科生物生産学専攻の松浦弘行准教授とゼミの学生の指導のもと、はじめに静岡市清水区の巴川河口でプランクトンを採集し、清水区内の下水処理場を訪れて微生物を用いて水を浄化する工程を見学しました。その後、清水キャンパスに移動し、清水教養教育センターの石井洋准教授の説明を受けながら生物顕微鏡を使って下水処理場で用いられている微生物を観察。続いて本専攻の秋山信彦教授と松浦准教授によるプランクトンの生態や役割に関する講義も実施し、「プランクトンは小さな生物というイメージが強いと思いますが、実は浮遊生物のことを指すのでクラゲもその一種に含まれます。遊泳生物であるネクトン、低生生物であるベントスと生活の違いによって呼び分けています。つまり、魚やエビの子どももプランクトンです」と説明すると、会場から驚きの声が上がりました。さらに、映像でさまざまな種類のプランクトンを見たあと、双眼実態顕微鏡を使って巴川河口で採集したプランクトンを観察。参加者たちから「これはなに?」「あれはなに?」という声が上がり、教員や学生が丁寧に解説しました。
秋山教授は、「子どもたちは、初めて使う本格的な顕微鏡に興味津々で、とても楽しんでくれました。学生たちの協力もあり、盛りだくさんの観察会になったと思います」と語りました。