医学部医学科が「臨床医学英語研修」を実施しました

医学部医学科では8月4日から8日まで、ハワイ東海インターナショナルカレッジ(HTIC)を拠点に「臨床医学英語研修」(Hawaii Medical English Program)を実施しました。本学科では世界に通じる良医の育成を目指し、多彩な海外留学制度や海外研修プログラムを展開しています。この研修は、医学英語や医療英会話、英語による医療面接の基本を学ぶとともに国際的視野を広げることを目的として、ハワイ大学の協力を得て運営しています。今回は、本学科5年次生8名をはじめ、神戸大学や慶應義塾大学など13大学から26名が受講しました。

学生たちは、医療面接やプレゼンテーションのポイントについて現地の医師からレクチャーを受けた後、医師役となって模擬医療面接を実施。ハワイ大学医学部の学生が演じる模擬患者から病状や病歴などを聞き取り、指導医役の医師にケースプレゼンテーションする実践的なトレーニングを繰り返しました。また、アメリカにおける医師のキャリアパスなどに関する特別講義を受講したほか、現地のクリニックやハワイ大学医学部などを見学しました。

山本昂祐さんは、「集中して模擬面接の練習に取り組んだことで、相手に合わせて柔軟に問診できるようになってきました。問診の結果を踏まえて診断・治療法を考え、上級医師に的確にプレゼンテーションするコツも身に付いたと感じています。ハワイ大学の学生とのPBL(課題解決型学修)では、病態のみならず疫学や公衆衛生学といった多様な視点から検討する大切さに気付き、アメリカで医師になることを目標に貪欲に学ぶ受講生にも刺激を受けるなど、勉学へのモチベーションが高まりました。この成果を糧に、まずは間近に迫った海外留学を充実させ、将来は臨床医としても研究者としても人々に貢献できる医師を目指して努力していきます」と意欲を語っていました。

指導する加藤裕幸准教授(外科学系整形外科学領域)は、「例年同様、海外での医療活動を志す意欲的な学生たちが参加しましたが、今年度は特に英語能力に優れた学生が集まったように思います。本学の学生はそうした仲間からよい刺激を受けた様子で、積極的にディスカッションする姿が見られました。模擬患者として協力してくれたハワイ大学の学生たちとも、研修後の自由時間を共に過ごしたり連絡先を交換したりするなど交流を深めており、その自発的な姿勢にも大いに感銘を受けました。本研修で修得した知識や技能を生かすとともに、学修への前向きな姿勢を維持し、今後の派遣留学でも実り多い経験を積んでほしい」と期待を語っています。