医学部看護学科が「デンマーク研修」を実施しました

医学部看護学科では8月19日から30日まで、「デンマーク研修」を実施しました。国際的な視野を持つ看護職者の育成を目指し、選択科目「国際看護研修(デンマーク)」として開講しているものです。今回は、2年次生と3年次生11名が参加。コペンハーゲン近郊にある東海大学ヨーロッパ学術センター(TUEC)を拠点に、学術交流協定を締結しているVIAユニバーシティカレッジや医療機関、介護施設などを訪問しました。

前半はTUECでデンマークの社会や文化について学び、デンマーク看護協会で同国における看護や看護教育の仕組み、看護師への支援体制に関する講義を受講。リハビリテーション&急性期医療センターや幼稚園を見学したほか、本学同窓会主催のパーティにも参加し、現地の方との親睦を深めました。後半は、シルケボーにあるVIAユニバーシティカレッジ看護学科を訪れ、敷地内にあるシミュレーション施設で、ベッドから車椅子へのリフトを使った患者の移乗や弾性ストッキングの着脱といった演習を体験しました。また、双方の伝統文化や学生生活などをテーマにプレゼンテーションして意見を交わし、交流を深めました。さらに、現地の医療機関や高齢者介護施設も見学しました。

3年次生の柏木稜さんは、「1年時に参加した『ハワイ語学研修』の経験を踏まえ、デンマークの医療・看護制度をアメリカや日本と比較しながら学ぶことで、文化や生活習慣、価値観の違いで看護に対する考え方やケアの方法が異なると気付きました。デンマークでは早くから同性婚が認められるなど社会全体が柔軟に対応していると感じ、看護以外での学びも数多くありました。人の尊厳を大切にするという原点を忘れず、常に一人ひとりの患者さんにとって何が最善かを模索しながら、後期からの臨床実習に臨みたい」と意欲を語っていました。

引率した岡部春香准教授は、「学生たちは日を追うごとに表情が豊かになり、積極的に交流したり質問したりするなど意欲的に学ぶ姿が見られるようになりました。デンマークの医療や看護、社会福祉制度、伝統文化について日本と比較しながら学ぶことで、今後の学修への課題や将来の目標について考える機会にもなったと思います。TUECのスタッフやVIAユニバーシティカレッジの教職員や学生との交流は、人としての成長にもつながったと感じています。この研修を機に勉学へのモチベーションを高め、より広く深く学んでほしい」と期待を話しています。