医学部付属病院が「ピンクリボンフェスティバル」を開催しました

伊勢原キャンパスの医学部付属病院で10月15日から22日まで、「ピンクリボンフェスティバル」を開催しました。当院は「地域がん診療連携拠点病院」に指定され、神奈川県西部地域におけるがんの診断・治療の中心的役割を担っています。このイベントは、世界的な乳がん啓発運動である「ピンクリボン運動」推進月間の10月に、乳腺外科が中心になって毎年実施しているものです。今回は企業の協力を得て、がんの治療による髪や肌などの変化をカバーするアピアランスケア(外見ケア)の体験プログラムを企画し、延べ約100名が参加。付属病院を同運動のシンボルカラーであるピンクに彩るライトアップも行いました。

期間中は、乳腺外科の外来病棟にウィッグと補正下着の展示ブースを設置。会場では、企業の担当者から種類や選び方、手入れ方法について説明を受けた参加者が、重さや感触を確かめたり、試着したりする姿が見られました。また、デリケートになった肌のケアや、顔色を明るく生き生きと見せるメイク、爪の手入れ、ネイルチップ(つけ爪)、ハンドマッサージをマンツーマンで体験できるコーナーを設けたほか、院内の別会場で、手術の傷跡を目立たなくするメイクの実演も行いました。

参加者は、「乳がんの治療を受けてから毎年参加していますが、年々企画が増えることもあり、“病院の皆さんに応援してもらっている”と感じてうれしくなります。同じ病気を持つ仲間と出会う場にもなっており、勇気付けられています」「ウィッグやメイク、ネイルについて個別に相談しながら試着や体験ができてよかった。外見のケアで気持ちが豊かになると実感しました」と笑顔を見せていました。

乳がん看護認定看護師の松尾典子看護師は、「治療の進歩により、乳がんは長く付き合う病気になっています。患者さんの伴走者として体調やライフサイクルに応じたケアを一緒に考え、QOL(生活の質)を向上できるようサポートしたい。併せて、一般の方に乳がんに関する正しい知識と検診の大切さを知っていただけるよう努めていきます」とコメント。がん専門看護師の大塚敦子主任は、「『がん相談支援センター』など、当院の相談窓口や取り組みについて紹介するとともに、病院のライトアップにより、近隣住民の方にピンクリボン運動に関心を持っていただく機会にもなりました。病院の枠を超えた多様なアプローチでこのフェステフィバルを発展させ、患者さんが前向きに治療に臨めるよう支援したい」と話しています。