大学院医学研究科先端医科学専攻の中谷菜々美さんが「松前信子奨励賞」を受賞しました

大学院医学研究科先端医科学専攻(博士課程)4年次生の中谷菜々美さん(指導教員=医学部医学科総合診療学系精神科学領域・山本賢司主任教授)が、2025 年度松前重義記念基金「松前信子奨励賞」を受賞。1月15日に渋谷キャンパスで挙行した授与・伝達式で、松前義昭総長・理事長から賞状と記念品が授与されました。この賞は、学園の創立者・松前重義博士と共に学園の礎を築いた信子夫人の偉業を顕彰し、学園の優秀な女性を表彰するものです。中谷さんが取り組んだ「周術期化学療法を受ける乳がん患者に対する音楽療法のニーズを明らかにした研究」が評価されました。

中谷さんらは、化学療法を受けた原発性乳がんの患者にインタビューした内容を分析し、音楽療法のスタイルやタイミング、頻度といった治療プログラムの好みを患者が決定するプロセスを解明。2025年に日本音楽療法学会「日野原賞(論文部門)」を受賞しました。さらに、この研究を発展させて治療スケジュールに合理的に組み込める音楽療法プログラム策定の可能性を見いだし、論文が国際医学誌『International Journal of Clinical Oncology』に掲載されるといった成果を上げています。

教養学部芸術学科音楽学課程卒業後に音楽療法士の資格を取得した中谷さんは、大学院医学研究科医科学専攻から先端医科学専攻に進学し、音楽療法の可能性を追究してきました。「栄誉ある賞を賜り、大変光栄に思います。音楽療法士として育ててくださった教養学部の沖野成紀先生、近藤真由先生、研究のすべてについて指導してくださった山本先生をはじめ、ご協力いただいた皆さまに感謝します。今後も、さまざまな病期にあるがん患者さんの心に寄り添う、よりよい精神的ケアの実現を目指して研究を続けます」と話します。

山本教授は、「受賞は、探究心と熱意を持って真摯に努力した結果だと思います。音楽をより効果的に診療に生かせるよう、研究を発展させてほしい」と期待を語っています。