観光学部観光学科では4月4日に、神奈川県内の5市町村をフィールドに新入生研修会を実施しました。湘南キャンパスの周辺地域における自然環境や観光資源を体感することで、観光振興やまちづくりを学ぶ意欲を高めてもらうとともに、教員と新入生相互の交流を図ることを目的としています。コロナ禍の影響による中断から6年ぶりの再開となった今回は、グループに分かれて平塚市、伊勢原市、秦野市、大井町、中井町の5地域を訪問。昨年末から教職員らが各地域の行政、観光協会、商工会議所といった関連団体の協力を得て準備を重ねてきました。
このうち、平塚コースには52名の学生が参加。同市中心部のひらつか市民活動センターで、「着地型観光」のプロモーションや観光促進に向けた取り組みと課題について聞いた後、12班に分かれて市内の食堂を訪問して地元の味覚を堪能し、地元の方々から手ほどきを受けて名物の相州だるまの絵付け体験や七夕祭りの飾りづくりにも挑戦しました。学生からは、「湘南キャンパスのある平塚市には魅力的な資源がたくさんあることに驚きました。今後も観光学部生として積極的に地域と関わっていきたい」「多くの観光資源があるものの、観光客に対して“平塚といえばこれ!”というものが少ないのが課題だと感じました」「平塚の魅力はまだ多くの人に知られていないのではないでしょうか。SNSを活用して国内外に向けてさらに発信していくべきだと思います」といったコメントが聞かれました。



伊勢原コースには33名の新入生が参加。日向薬師や比々多神社などを訪問し、大山を中心とした地域の歴史についても学びました。学生たちは、比々多神社の元宮から望む相模湾の絶景を堪能し、みやげ物としても知られる「大山こま最中」づくり体験にも挑戦しました。56名の新入生が参加した秦野コースでは、はだの丹沢クライミングセンターでボルダリングを体験。表丹沢野外活動センターで市職員からレクチャーを受けたあと、葉の形や鳥の声を探して歩くネイチャービンゴなどのゲームに臨み、学びながら参加者同士の親交を深めました。大井町コースは32名の新入生が、大井の里体験観光協会で観光を生かしたまちづくりについて学び、ジャガイモの作付やミニ竹炭石けんづくりなどを通して体験型観光の取り組みを実践的に学びました。中井町コースに参加した30名の新入生は、町役場からの企画協力を受け、中井中央公園でピザ窯を使ったピザ焼き体験と試食、ふじみコースでのパークゴルフを体験しました。


黒崎岳大准教授は、「キャンパス周辺の各地域でのフィールドワークを通して、身近な場所にも魅力的な観光資源や自然環境が多くあることに気づいたと思います。入学直後にこうした機会を持つことで、観光学に対する興味と関心のトビラを開き、地域住民が抱えている課題も理解して共感できる感性を養ってほしい」と話しています。
