体育学研究科 体育学専攻(修士課程)

当研究科・体育学専攻は、1976年(昭和51年)に設置された。

体育学は、人間と身体活動とのかかわり合いに関する事項や現象を研究する学問であり、その研究分野は、人文科学・社会科学・自然科学にわたる広い複合領域である。

「体育」は教育としての歴史を有し、学校教育の中で発展してきた。しかし、この40年間で、社会は大きく変化した。「体育」の分野も例外ではなく、教育を基盤とした“学校体育”と“社会体育”という従来の枠組みを越えて、現象としての“スポーツ”や“レジャー”“レクリエーション”、さらには“マネジネント”や“ビジネス”の視点も加わって多様化して来ている。また、大学院研究科への社会の期待も、それまでの研究者の養成だけでなく、専門家あるいは高度職業人の育成へと拡がっている。

当研究科においても、体育・スポーツ・健康に関する「研究者養成」のみではなく、保健体育教育、スポーツ指導、スポーツ&レジャーマネジメントなどに関する専門技能を有する人物の育成を推進している。同時に、既に実務に従事している人たちの再教育への社会的要請が高まっていることから、社会人の受入にも配慮している。このことは、「体育学」の領域を超えた、学際的あるいは国際的プロジェクトに携わる人物の育成をも視野に入れていることを意味している。

体育学研究科の教育目標と養成する人物像

体育学専攻では、こうした社会のニーズを見据えて、本学の建学の精神である人道主義、人格主義に立脚し、体育学の専門分野について高度にして専門的な理論と応用を教授研究し、豊かな教養と学識そして技能を有する平和で豊かな人類文化の発展に貢献できるような人物を養成することを教育目標としている。

  1. 1.自己の興味をテーマにして研究し続ける人物。
  2. 2.高度な知識を有する、保健体育教員・スポーツ指導者・トレーナー・マネジャーなどの職業人。
  3. 3.競技力の高いスポーツ競技者。
  4. 4.修了後の進学・海外留学などに意欲を持つ人物。

カリキュラム

  1. 1.中核の領域
    下記の領域では、ゼミナール形式の科目を開講して修士論文の指導を行う。
    • スポーツ科学:(体育哲学、スポーツ社会学、体育心理学、運動生理学、スポーツ・バイオメカニクス)
    • 応用スポーツ科学:(武道学、スポーツ&レジャー論、体力学)
    • 指導者養成:(コーチング論、トレーニング論、応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング論)、体育教育学)
  2. 2.特徴
    • 研究方法論の理解を促している。「体育学研究総論」「体育学研究法A・B」を必修。
    • 興味のあるテーマを小人数で研究する。「体育学研究1~4」必修。
    • 科目選択の自由度が大きい。
    • 中核の領域では、裏付けの「理論」と実践的な「演習」あるいは「特別実習」を対に開講している。
    • 英語文献の読解に資する科目を開設している。「体育学文献講読」。
    • 学際的な科目を開設している。「体育学特論A~D」。

本学は、人文・社会・自然科学の広範囲にわたる学問分野を有した総合大学であり、上記の目標達成には極めて好都合な環境にある。当研究科は、体育学部との密接な連携はもちろん、スポーツ医科学研究所やスポーツ教育センター、さらには他研究科や他学部と協力しながら、基礎から応用に至る総合的かつ学際的・国際的研究を推進できるよう、教育・研究の環境を整備している。

研究科の学位授与基準

本研究科においては、以下の資質を有していると認められる学生に修士の学位を授与する。

  1. (1)体育・スポーツ科学領域において、専門的な知識と技能を有し、研究・教育活動を通じて積極的に社会貢献ができること。
  2. (2)研究および教育に携わる者として必要な正義感・倫理観を有し、豊かな教養と人格を身につけていること。
  3. (3)当該分野における国内外の学会等での発表、質疑応答が可能な能力を有していること。

研究科の学位論文審査基準

修士論文は体育・スポーツの領域に関わる諸現象を対象として論究するものであり、科学論文としての体裁を整えていなければならない。具体的には、日本体育学会の各専門領域、あるいは関連する学会において認められている論文作成の方法に則り、完結したものであり、以下の観点に基づいて論文が完成されていること。

  1. (1)研究の独創性
    • 研究のテーマ、および論究の方法に独創性が認められるか。
    • 結果を提示するに止まらず、独創的な知見が得られているか。
  2. (2)研究目的と考察
    • 研究の目的が明確であるか。
    • 先行研究を十分に検討しているか。
    • 研究の目的に対応した考察がなされているか。
  3. (3)研究の方法と論文の構成
    • 研究目的を達成するための方法が適切であるか。
    • 論文の構成が明確であるか。
  4. (4)論文の記述法
    • 各研究領域における専門用語が適切に使用されているか。
    • 論理的な文章表現がなされているか。
    • 図、表等の表記は適切であるか。
    • 参考・引用文献等の質と量が確保されているか。