教育研究上の目的・人材像

教育方針と教育目標

国民福祉の向上と国民経済の発展に必要な設備は社会基盤と呼ばれ、様々な施設・設備が公共の福祉のために作られている。この社会基盤の中で、電気・電子・情報の各分野に関わる技術は社会生活にとって不可欠なものであり、近年の技術の進歩は目を見張るものがある。

例えば自動車分野においては電気自動車が近い将来主流を占めるようになり、家電などもインターネットに接続される時代が近いと言える。医療分野では、手術・治療行為へ電子機器が導入され、電子カルテが普及している、農業分野においてもセンサーを使った計測による環境測定、それを通した農作物の生産性の向上などが試みられており、特有な農作物や生産形態に適合したロボットの開発も行われている。近年では、エコエネルギーの利用や、無菌を保持することが可能で自然災害や天候に影響を受けない植物工場が注目されている。このように産業基盤、社会基盤および情報基盤への「電気」「電子」「情報」分野が果たす役割は大きい。

特に、熊本を含む九州は、アジア地域に近いという地の利や、工場立地に適した環境などにより、「シリコンアイランド」や「カーアイランド」と呼ばれ、半導体産業、自動車産業では国内のみならず世界的にも重要な産業地帯として成長している。これらの関連産業として、情報産業やロボットに代表されるメカトロニクス産業なども発達している。

電気電子情報工学科は、このような背景をふまえて、電気・電子・情報工学およびその応用分野へ適用可能な基盤知識を幅広く理解し、その専門技術を急速に発展している情報化に提供できる実践的技術者の育成を教育目標とする。

電気電子情報工学科では、専門分野として以下の4つの分野を設定し、基礎的な知識を修得後に、それぞれの分野での専門的な技術者の育成を目指す。

グリーンエネルギー分野
電力の安定供給や、太陽光発電・風力発電などの自然エネルギーの効率利用を実現するための技術
次世代ロボット分野
家庭や災害地などの様々な場面で活躍する次世代知能ロボットの研究開発
植物生産分野
安全、安心で安定的な農業生産のため、センサーやロボットと連携した植物工場の実現に向けた研究開発
情報工学分野
業務システムからスマートフォンのアプリ開発まで、社会に必要な様々な情報システムを開発するための技術

電気電子情報工学科では、学科の教育方針のもと、その実現のために、以下の7つの教育目標を掲げる。

(1)個別指導

少人数の学生に一人の教員が担当する「グループ指導制度」により、学業面や生活面、将来のことや研究テーマなど様々な相談ができる環境を提供する。

(2)基礎教育の徹底

1・2年生を対象に、専門分野を学ぶ上で押さえておかなければならない数学、物理、英語などを各学生の理解度に応じて個別指導する「基礎学力支援プログラム」を実施する。

(3)最新の学習方法の提供

学生が「自ら考え、行動する」アクティブラーニング方式の授業を実施する。PBL(Project Based-Learning:プロジェクトを通した課題解決型)授業やグループ学習などの能動的な学習を通じて、脳の活性化を図り、知識の定着率の向上を目指す。

(4)技術者育成のための専門教育

「グリーンエネルギー」、「次世代ロボット」、「植物生産工学」、「情報工学」の4つの専門分野の横断的な知識を持つ「学際的な技術者」の育成を目指す。具体的には、各専門の授業科目、プロジェクト実習、卒業研究において、各分野の専門教育を行う。

(5)研究活動と外部発表

学生全員が学会や技術交流会等の学外の場で研究成果を発表することを目指す。その実現のために、1年次より興味のある研究室に出入りし、学科教員の指導のもと専門性の高い内容について早くから取り組むことができる。

(6)学生の自主的な活動への支援

授業以外のチャレンジセンターや部活動、サークル等の学生の主体的な活動を推進する。専門科目と関連した内容について積極的に関わると共に先輩学生との交流の機会を作る。

(7)就職支援

自分の実力を確認し、将来の職業意識を高める目的で、専門科目の授業や特別講座において情報処理技術者試験の受験対策を実施する。また、キャリア支援課と連携し、低年次から就職に関する意識を高める。3年次には、各分野で活躍するOB/OG との交流を図り、業種や職種についての理解を深める。就職率100%を目指す。

電気電子情報工学科が養成しようとする人材

電気電子情報工学科では、近年のグローバル化、情報化による社会構造の大きな変革に伴い、ものごとの本質をよく理解し、「もの」や「考え」に極端に変調することなく「調和のとれた文明社会を建設する」ことを理想に置き、電気・電子・情報分野における基礎力と実践力を備え、地域社会と連携することにより、活力ある社会の実現と人間生活の質的向上に寄与しうる人材を養成する。

低年次においては、理系基礎教育、ICT 基礎教育、語学に関する科目を多く設けることにより、ものごとを考えるために必要となる基本的な知識や専門分野を理解するための基礎力を身につけた人材の養成を目指す。

高年次においては「プロジェクトを通した課題解決型授業」を多く取り入れ、プロジェクト実習系科目を通して、教育方針に掲げたICT 時代における先駆的分野である4つの分野(グリーンエネルギー分野、次世代ロボット分野、植物生産工学分野、情報工学分野)を横断的に学び、「スマートグリッド」、「知能ロボット」、「植物工場」、「拡張現実」などの実践的テーマを通して、基礎力、実践力、問題提起、課題解決能力を有し、実社会で活躍できる力を有した人材の養成を目指す。

電気電子情報工学科へ戻る