基盤工学部

医療福祉工学科

教育研究上の目的及び養成する人材像、3つのポリシー

教育研究上の目的及び養成する人材像

基盤工学部医療福祉工学科の教育研究上の目的は、大学・学部の教育目的に沿って、「臨床工学」の分野と「医療情報」の分野の知識と技術を学び、医学と福祉に応用できる力を養い、臨床現場において医療機器の進歩や高度ICT医療に柔軟に対応できる「臨床工学技士」や「医療情報技師」として、医療・福祉に貢献する人材を養成することです。

3つのポリシー

ディプロマ・ポリシー

基盤工学部医療福祉工学科では、以下の能力を備えたと認められる者に学位「学士(工学)」を授与します。

知識・理解

医療福祉分野において幅広い基礎知識と視野を持ち、急速な医療機器の進歩に対応することができる応用技術を理解する能力を有している。

汎用的技能

医療・福祉に関連する新しい技術動向に精通し、未解決の医療的課題に対して新技術を適用する能力を有している。

態度・志向性

人の健康を支え、安心・安全な社会の実現を目指し、使命感を持って社会に貢献しようとする力を有している。


2カリキュラム・ポリシー

基盤工学部医療福祉工学科が定めるディプロマ・ポリシーに基づき、以下に示す教育過程を編成し、実施します。

教育課程・学修成果

工学分野と医学分野の基礎を修得し、それぞれの専門分野において、演習を取り入れた座学と実習を通して医療現場で必要な力を涵養します。低学年次の工学系基礎科目および医学系基礎科目では、講義を中心とした座学に加え、工学系実習、医学系実習を通して専門基礎力の徹底を図ります。高学年次の主要科目では、臨床医学、治療・診断装置に関する密度の高い座学と実習を展開し、臨床医学における治療機器、診断装置の構造・原理から治療のメカニズムまでを徹底して教育します。また、医療機関との密度の高い教育連携に基づく臨床実習を通して、チーム医療における臨床工学技士の役割、高度医療機器の保守管理等の重要性を認識し、医療機関で活躍するための実践力を育成します。

カリキュラムの特色は以下の通りです。

(1) 初年次から、工学・医学の両分野を理解する上で必要となる専門科目を配置し、医療福祉工学関連の知識や技術を基礎から段階的に習得します。まず、1年次の基礎学科目である「医療福祉ゼミナール1,2」で大学生としてのマナー、学習方法、臨床工学技士としての心構えなどを小グループで指導します。また、PA科目を配置し、能動的学修に自ら取り組む力を培います。

(2) 医療福祉工学の根幹ともなる「電気・電子工学総論」「解剖学」「生理学」「情報処理実習」は必修科目とします。また、「電気工学実験」「電子工学実験」「基礎医学実習」などの科目は、関連する講義科目を修得した後に履修して、基礎知識の着実な定着を図ります。その他の選択科目に関しては、教養科目から専門科目へと無理なく移行できるように、履修モデルに基づいて指導されます。実践的な研究活動となる「卒業研究1,2」は4年次に配置します。

(3) 英語科目(8単位)を1年次から2年次にわたって連続的に開講し、語学スキルの向上を図り、国際化へ対応できる人材を養成します。

(4) 医療福祉工学科では、臨床工学技士の育成のために「臨床工学技士法第14条第四号」の規定に基づき、卒業要件を上回る数の科目を配置しています。臨床工学技士の資格取得を希望する学生には、履修モデルにより無理のない学習計画を指導し、卒業後に向けたキャリア教育として取り組んでいます。

学修成果の評価方法

本学科のディプロマ・ポリシーに示されている「知識・理解」「汎用的技能」「態度・志向性」に関して、修得単位数・GPAによる分析評価、授業についてのアンケート等を用いた学生による自己評価により、学修成果の評価を行っています。その集計結果は、FD活動等をとおして教育の質向上のためのPDCAサイクルにつなげています。


3アドミッションポリシー

求める学生像

基盤工学部医療福祉工学科の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身につけられると期待できる基礎学力を十分有する人材。

入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1)知識・技能

英語では、高校での英語の科目の履修を通して英語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。

数学では、高校での数学の科目の履修を通して公式や計算方法を理解した上で、それらを応用できる能力を身につけておくことが望ましい。

理科では、高校での理科(物理、化学、生物、地学)の科目の中から数科目を選択し、個々の項目の内容を理解していることが望ましい。

国語及び社会は、理系の学問を学ぶ上で必要な文化的な知識を幅広く理解していることが望ましい。

(2)思考力・判断力・表現力

医療・福祉分野における問題を発見するために必要な知識を収集し、問題に応じた総合的な思考ができる力が期待できること。

医療・福祉分野における問題を解決するために必要な技能を獲得し、問題に応じた適切な判断ができる力が期待できること。

医療・福祉分野における問題発見や解決のための解法や計画を構成し、他者に対してわかりやすく表現ができる力が期待できること。

(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

医療・健康に関わる状況が地球規模で混迷を深める中で、さまざまな価値観を理解し、異なる立場の人々と協働して、安心・安全な社会の実現を目指して主体的に取り組むことが期待できること。