IAEA原子力安全基準研修コースを開催しました

東海大学と国際原子力機関(IAEA)による研修プログラム「IAEA原子力安全基準研修コース」を、8月4日から7日まで品川キャンパスで実施しました。同コースは、本学とIAEAが2018年に締結した「原子力安全教育分野における実施協定」に基づき、原子力関連企業の社員や原子力規制機関の職員、原子力工学を学ぶ大学生・院生などを対象に、毎年開催しています。今回も対面とオンラインで開催し、日本をはじめロシアやタイなど国内外から約70名が受講しました。

期間中は、IAEA、原子力規制委員会、本学の講師による講義を実施しました。IAEAの講師は、原子力安全の全般、原子力発電プラントの安全性(設計、建設・運転、安全評価、放射性廃棄物対策や廃止措置)、原子力または放射線源の災害対策、放射線源の安全基準など、最新の原子力安全基準の動向に関する重要な項目を含む講義を担当。原子力規制委員会の講師は「日本における放射性廃棄物管理事業の規制と廃棄物受け入れ基準」をテーマに、本学国際原子力研究所の広瀬研吉客員教授は「東京電力福島第一原子力発電所事故とIAEAの安全基準」について講義しました。また期間中は、受講者を対象にケーススタディについて話し合うグループエクササイズも実施。仮想の国と、そこでの原子力や放射線の利用における緊急事態を想定し、講義で得た知識を活用しながら、現状の強みや改善点などについて討議。最終日の7日にその結果を各グループが発表しました。

福島県で原子力発電所関連の業務に携わっている受講者は、「IAEAのガイドラインを把握したい」との目的で参加。「講師が要点を絞ってまとめた資料が大変有用で、英文の長文ドキュメント通読もよい経験になりました。今後も仕事の状況が許せばぜひ参加したい」と語りました。また、この春に本学大学院を修了し、原子力の安全推進業務に携わっている参加者は、「東海大学ではプラントの設計、発電所の原理といった原子力工学の基礎知識を学び、就職後もすぐに役立っています。コースに参加したことで、大元の安全目標はIAEAで決められており、それを基に日本独自の安全目標があるというつながりを実感できました。また、テクニカルな英語の専門用語に触れ、日ごろの業務に生かせる手応えを得ました」と話しました。