海洋理工学科の荒井晃作教授が「海域に分布する活断層とその評価の難しさ」をテーマに講演しました

海洋理工学科海洋理工学専攻の荒井晃作教授が、9月12日に静岡県地域防災センターで開催された「第186回 静岡県防災学講座」で講演しました。静岡県では、県内の国公私立大学(静岡大学、浜松医科大学、静岡県立大学、静岡文化芸術大学、常葉大学、東海大学)と県教育委員会などによる「しずおか防災コンソーシアム」を形成しており、本講座はこのコンソーシアムが実施する防災に関する啓蒙活動の一環として県内各地で定期的に開かれています。

荒井教授は「海底に分布する活断層とその評価の難しさ」をテーマに、まず日本の周辺海域海洋地質について紹介。海域での地質図作成について、エアガンと受振ケーブル、表層堆積物の採泥等を使用して作成されることを説明し、実際に出来上がった海洋地質図をもとに地質図の見方、海洋地質図の存在意義などについて解説しました。昨年度まで在籍していた産業技術総合研究所での海洋地質調査の現状について触れながら、海域調査の難しさなどを語りました。

静岡県御前崎から愛知県の伊良湖岬までの遠州灘、駿河湾の地質図については、これまでの調査の歴史を振り返りながら解説。渥美半島沖に発達する断層群の解析結果、1944年の昭和東南海地震による断層の変化や南海トラフへの考え方などを語ると参加者の皆さんは興味深そうに耳を傾けていました。

最後に、「なぜ海の地質調査をするのか?」について説明しました。日本は広大な領海およびEEZ(排他的経済水域)を有しており、その海域の成り立ちや資源、地質構造を正しく理解するためには、海の地質調査が不可欠です。海の地質調査は、日本周辺海域の利用拡大や未開拓な領域の解明につながる一方で、防災や持続可能な海域利用の観点からも重要な役割を担っています。また、今後も駿河湾の継続的な調査を進めることで、東海大学が海洋研究や地域社会への貢献を続けていきたいとの考えを示し、講演を締めくくりました。 会場からは、「富士川の断層は東南海地震により動くのか?」「静岡県の断層を調べるには何を参考にすれば良いのか?」といった質問が寄せられ、荒井教授は一つひとつ丁寧に回答しました。