大学院生が日本セラミックス協会関東支部第35回関東支部研究発表会で研究奨励賞を受賞しました

大学院工学研究科応用理化学専攻修士課程2年次生の鈴木龍弥さん(指導教員:工学部応用化学科・樋口昌史教授)が、9月3日から4日までつくば国際会議場で行われた公益社団法人日本セラミックス協会関東支部研究発表会で「研究奨励賞」を受賞しました。この発表会は、学生を含めた若手研究者を中心にセラミックス関連の学術研究を披露するもの。鈴木さんは、「ナトリウムイオン二次電池用正極材料NaxMnO2のマイクロ波合成」のタイトルで口頭発表を行いました。その研究成果や発表が優れていることが認められ、若手の研究者を対象とした選考で受賞しました。

鈴木さんは現在、次世代二次電池用電極材料に利用される無機化合物の合成に関する研究に取り組んでいます。リチウムイオン二次電池をはじめとした二次電池は、電源として欠かせないもので、世界中で新たな電池技術の開発研究が活発に行われています。今回受賞した研究では、マイクロ波合成法という電子レンジなどでよく知られるマイクロ波を応用し化学物質を短時間で合成する方法を用いて、次世代二次電池として期待されるナトリウムイオン二次電池用の正極材料であるNaxMnO2の合成と電池特性の評価を行いました。

鈴木さんは、「学会で賞をいただくのは研究者にとって特別なことであり、大変うれしく思います」とコメント。「私が卒業した応用化学科では3年次生までは化学や工学の分野に関する幅広い知識を学びます。4年次生から研究室に所属し、興味のある分野を専門的に研究することができます。私は電池に興味を持っていたことから、大学院にも進んで樋口先生の研究室で約2年半研究を続けていますが、工業の最先端技術である電池の研究に携われることに非常にやりがいを感じています。樋口先生は自主性を大切にしてくださるので、のびのびと打ち込めています。昨年着任された松前先生(松前義治応用化学科助教)からもたくさんのご指導をいただき、研究する上での視野が広がりました。修了までの残り期間も新たなことに挑戦し、充実した研究生活を送りたい」と話しています。

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